ACTは、主に米国の大学学部出願で利用される大学進学適性試験です。College BoardのSATと並ぶ代表的な入試テストで、英語・数学・読解を中心に、高校段階で身につけた学力と大学進学準備度を測ります。
2026年のACTで最も重要なのは、Enhanced ACTへの移行です。2025年9月からComposite ScoreはEnglish・Math・Readingの3科目平均で算出されるようになり、Scienceは任意科目になりました。さらに2026年2月から、米国外で受験する学生にも短縮版の新形式が導入されています。
そのため、旧記事にある「English 75問45分」「Math 60問60分」「Reading 40問35分」「Science 40問35分」といった形式は、2026年の現行ACTとは一致しません。現在は問題数を減らし、1問あたりの時間を増やした新形式です。
ACTを30秒で確認
- 実施:ACT
- 用途:主に米国大学学部出願
- 2026年形式:Enhanced ACT
- 必須科目:English・Math・Reading
- Science:任意
- Writing:任意
- English:35分・50問
- Math:50分・45問
- Reading:40分・36問
- Science:40分・40問(任意)
- Writing:40分・1エッセイ(任意)
- Composite Score:1~36点
- Composite計算:English・Math・Readingの平均
- 海外受験:2026年2月からEnhanced ACTへ移行
- 日本の受験日・会場:MyACT登録画面で国別に確認
ACTとは
ACTは、大学進学を目指す高校生を中心に利用される標準化試験です。米国の大学入試では、SATと同様に学力を比較するための共通指標として利用される場合があります。
ただし、ACTは英語資格ではありません。TOEFLやIELTSが英語運用力を測るのに対し、ACTでは英文読解・英文編集・数学・必要に応じて科学的推論を測ります。
ACTは「留学生向け英語試験」ではなく、大学進学適性試験です。
英語を母語とする高校生も受験します。日本から米国大学へ出願する場合、ACTとは別にTOEFL・IELTS等を求められることがあります。
2025~2026年にACTが大きく変更
ACTは2025年から段階的に新形式へ移行しました。
| 時期 | 変更内容 |
|---|---|
| 2025年9月 | Composite ScoreをEnglish・Math・Readingの3科目平均へ変更。Scienceを任意化 |
| 2026年2月 | 海外受験者にも短縮版Enhanced ACTを導入 |
| 2026年 | 問題数削減、1問あたり時間増加、Mathの選択肢を5つから4つへ変更 |
Scienceを受けた場合は、ScienceのセクションスコアとSTEM Scoreも報告されますが、ScienceはComposite Scoreには入りません。
旧ACTとEnhanced ACTの違い
| 項目 | 旧形式 | 2026年Enhanced ACT |
|---|---|---|
| English | 45分・75問 | 35分・50問 |
| Math | 60分・60問 | 50分・45問 |
| Reading | 35分・40問 | 40分・36問 |
| Science | 35分・40問、基本必須 | 40分・40問、任意 |
| Writing | 40分・任意 | 40分・任意 |
| Composite | English・Math・Reading・Science平均 | English・Math・Reading平均 |
2024年以前の参考書は内容学習には使えても、時間配分と問題数が現行形式と違います。
本番演習はEnhanced ACT対応の公式教材・模試で行いましょう。
2026年のACT試験概要
| 試験名 | ACT |
|---|---|
| 実施 | ACT |
| 必須セクション | English、Math、Reading |
| 任意セクション | Science、Writing |
| Composite Score | 1~36 |
| 各セクション | 1~36 |
| 合否 | なし |
| 受験資格 | 特別な年齢・学歴制限なし |
| 海外受験 | MyACTからオンライン登録 |
| 日本の会場 | 登録時に国をJapanとして利用可能会場・日程を確認 |
English|35分・50問
Englishでは、短い文章やエッセイを読みながら、文法・語法・文章構成・修辞上の判断を行います。
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| Production of Writing | 文章の目的・構成・論理展開 |
| Knowledge of Language | 語調、文体、簡潔さ、語句選択 |
| Conventions of Standard English | 文法、句読法、文構造 |
旧形式より問題数は減りましたが、短時間で文章の論理と文法の両方を判断する必要があります。
Math|50分・45問
Mathは、高校12年生初期までに学ぶ数学的推論を測ります。代数、関数、幾何、統計、確率などが中心です。
Enhanced ACTでは、Mathの各問題の選択肢が従来の5つから4つへ変更されています。
| 主な領域 | 内容 |
|---|---|
| Number & Quantity | 数・数量関係 |
| Algebra | 方程式・式・関数 |
| Functions | 一次・二次・指数など |
| Geometry | 図形、座標、三角法 |
| Statistics & Probability | 統計、確率、データ分析 |
Reading|40分・36問
Readingでは、文学・社会科学・人文科学・自然科学などの文章を読み、主旨、詳細、推論、文章構造、複数情報の統合を問います。
Enhanced ACTでは旧形式より問題数が減り、1問あたりに使える時間が増えています。その分、根拠を確認しながら正確に読むことが重要です。
Science|40分・40問【任意】
Scienceは2025年9月以降、任意セクションです。
生物、化学、地球科学・宇宙科学などの題材を使いますが、専門知識暗記より、グラフ・表・実験説明を読み、データを解釈し、科学的に推論する能力を測ります。
Scienceを受けなくてもComposite Scoreは算出されます。
ただし、Scienceを受けるとScience ScoreとSTEM Scoreが得られます。STEM系志望者や、出願先がScienceを推奨・要求する場合は受験を検討してください。
Writing|40分・1題【任意】
Writingは任意で、複雑なテーマについて自分の立場を明確にし、理由・具体例を使って論じるエッセイ問題です。
Writing ScoreはComposite Scoreには入りません。受験するかは、出願先の要件と自分の受験戦略で決めます。
Composite Scoreの計算方法
2025年9月から、Composite ScoreはEnglish・Math・Readingの3セクションの平均で算出されます。
| English | 1~36 |
|---|---|
| Math | 1~36 |
| Reading | 1~36 |
| Science | 1~36だがCompositeには含まない |
| Composite | English・Math・Readingの平均を1~36で表示 |
たとえばEnglish 30、Math 33、Reading 27なら、3科目平均は30でComposite Scoreは30となります。
ACTに合格・不合格はない
ACTは資格試験ではないため、全国共通の合格点や合格率はありません。
旧記事にある「18点以上が合格最低ライン」という表現は不適切です。18点はACT公式の合格点ではありません。
「ACT 32点ならトップ大学」「27点なら上位大学」と一律に分類することも避けるべきです。
大学ごとに入試方針、受験者層、スコアレンジが異なります。志望大学のCommon Data SetやAdmissionページで最新値を確認してください。
Scienceは受けるべき?
| タイプ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| STEM系学部志望 | 高い | Science Score・STEM Scoreを提出できる |
| 志望校がScienceを要求・推奨 | 高い | 出願要件へ対応 |
| Scienceが得意 | 高い | 学力の追加情報として使える |
| Science不要の志望校のみ | 中 | 受験時間短縮を優先する選択も可能 |
| 出願要件未確認 | 要確認 | 先に志望校の方針を確認 |
日本からACTを受験する方法
米国外でACTを受ける場合は、MyACTアカウントからオンライン登録します。
登録時に「Outside the US」を選び、受験国をJapanとして検索すると、その時点で利用可能な試験日・テストセンターが表示されます。
ACT公式は「すべての国に試験会場があるわけではなく、すべての会場がすべての日程を実施するわけではない」と案内しています。
米国内National Test Datesを、そのまま日本の確定日程として扱わないでください。
日本での実施可否はMyACT登録画面に表示される国別会場・日程が最終基準です。
2026~2027年の米国内National Test Dates
参考として、ACT公式が公開する2026~2027年度の米国内National Test Datesは次のとおりです。日本の確定日程ではありません。
| 試験日 | 通常登録締切 |
|---|---|
| 2026年9月19日 | 2026年8月14日 |
| 2026年10月17日 | 2026年9月11日 |
| 2026年12月12日 | 2026年11月6日 |
| 2027年2月27日 | 2027年1月22日 |
| 2027年4月10日 | 2027年3月5日 |
| 2027年6月12日 | 2027年5月7日 |
| 2027年7月10日 | 2027年6月4日 |
ACTの受験料
ACTの料金は受験国・受験オプション・年度によって変更されるため、日本からの受験ではMyACT登録画面に表示される最新料金を最終確認してください。
特にScienceやWritingを追加する場合、Late Registration、Test Date Change、Score Report追加などで別料金が発生する場合があります。
本記事では、ACT Global公式ページで2026年10月時点の日本向け統一料金表を確認できなかったため、推測金額は掲載しません。
ACTの難易度
ACTは米国高校卒業段階の大学進学準備度を測る試験です。日本人受験者にとっては、単純な数学知識よりも、英語処理速度と英語で数学・科学を読む負荷が難所になりやすいです。
| 分野 | 難しい理由 | 対策 |
|---|---|---|
| English | 文法と文章構成を短時間で判断 | 誤答理由をルール別に分類 |
| Math | 英語で数式条件を読む必要 | 数学用語を英語で覚える |
| Reading | 複数ジャンルを高速処理 | 根拠箇所を意識して読む |
| Science | グラフ・表・実験文を英語で解釈 | データ中心に読む |
| 時間配分 | 各セクションに時間制限 | Enhanced ACT形式で模試 |
勉強時間の目安
ACTは目標スコアまでの必要学習時間を公式固定値として公表していません。以下は当サイトの目安です。
| 現在の状態 | 目標例 | 学習時間の目安 |
|---|---|---|
| 英語・数学基礎あり、ACT未経験 | 20点台前半~中盤 | 80~150時間 |
| 英語読解に課題あり | 25~30 | 150~300時間 |
| 既に25~28前後 | 30~33 | 150~300時間 |
| 30点台前半 | 34~36 | 200~400時間以上 |
これは公式値ではありません。同じComposite 28でも、English 20・Math 35・Reading 29の人と、3科目が均等な人では必要な勉強内容が異なります。
ACTの具体的な勉強方法
STEP1 Enhanced ACT対応模試で現状を測る
旧形式ではなく、2026年の問題数・時間に対応した公式Practice Testを使います。
STEP2 Englishは文法ルールを分類する
句読法、主語と動詞、一致、代名詞、修飾、接続、文章順序など、失点原因をカテゴリ別に管理します。
STEP3 Mathは英語用語を覚える
slope、vertex、mean、median、probability、ratioなど、数学では簡単でも英語表現に迷う語を重点的に覚えます。
STEP4 Readingは根拠ベースで解く
感覚で答えるのではなく、「この選択肢を裏付ける文はどこか」を確認します。文学・社会科学・自然科学など分野を偏らせず読みます。
STEP5 Scienceは最初にデータを見る
全説明文を精読してからグラフを見ると時間が不足しやすいため、設問→グラフ・表→必要な説明文の順に確認する練習が有効です。
STEP6 本番形式で時間管理する
Enhanced ACTは問題数が減りましたが、ゆっくり解ける試験ではありません。各セクションの終了5分前にどこまで進むかを決めて練習します。
3か月学習スケジュール例
| 期間 | 学習内容 | 目標 |
|---|---|---|
| 1~2週 | 公式模試、弱点診断 | セクション別現在地を把握 |
| 3~4週 | English文法・Math基礎 | 基礎失点を減らす |
| 5~6週 | Reading・Science読解 | 根拠とデータ処理を安定 |
| 7~8週 | セクション別時間演習 | Enhanced ACTの時間に適応 |
| 9~10週 | フル模試・弱点補強 | 目標点近くへ |
| 11~12週 | 本番形式反復 | スコアを安定 |
スコアが伸びない原因
| 失敗 | 原因 | 改善 |
|---|---|---|
| 旧ACT時間配分を使う | 現行問題数と合わない | Enhanced ACT形式に更新 |
| Scienceを必須と思い込む | 2025年以降の制度を反映していない | 志望校要件で受験可否を判断 |
| Compositeだけ見る | 弱点科目が分からない | English・Math・Readingを個別分析 |
| 数学を日本語だけで勉強 | 本番の英語問題文で失速 | 英語数学用語を習得 |
| 模試を解きっぱなし | 同じ失点を繰り返す | ミス理由を記録 |
ACTを大学出願で使うメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 共通尺度で学力を提示 | 高校制度が異なる応募者間でも1~36で比較材料になる |
| Math力を示せる | 高校数学の到達度を提出可能 |
| Scienceを選択可能 | STEM志望者は追加情報を提示できる |
| Superscore対応 | 複数回の最高セクションスコアを組み合わせる制度あり |
旧記事の大学名・奨学金額を削除した理由
旧記事では「ハーバード、スタンフォード、MITなら32~36点」「アラバマ大学では30点以上で授業料一部免除」など、大学名と点数・奨学金額を固定的に掲載していました。
しかし、入試方針や奨学金条件は年度・学部・応募者区分によって変更されます。大学のtest-required / test-optional / test-free方針も変化するため、記事内で長期固定の要件として残すと誤情報になりやすいです。
志望校の必要スコアは、必ず出願年度の公式Admissionページで確認してください。
平均スコアや中間50%レンジは目標設定の参考にはなりますが、合格保証ラインではありません。
ACTとSATの違い
| 比較 | ACT | SAT |
|---|---|---|
| スコア | 1~36 | 400~1600 |
| 必須科目 | English・Math・Reading | Reading and Writing・Math |
| Science | 独立した任意セクションあり | 独立Scienceセクションなし |
| Writing | 任意 | 独立Writing essayなし |
| 適応型 | 基本的に非アダプティブ | モジュール式アダプティブ |
| 向いている人 | 時間制限下で科目別に処理し、Scienceも示したい | Digital適応型形式に合う人 |
SATとACTは、どちらが絶対に簡単という試験ではありません。
公式模試を両方受け、英語・数学・時間配分との相性を比較するのが最も確実です。志望校が両方を受け付けるなら、自分が高い成績を出しやすい方を選べます。
ACTとTOEFL・IELTSの違い
| 試験 | 測定目的 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ACT | 大学進学学力 | 大学学部出願 |
| TOEFL iBT | 英語4技能 | 留学生の英語力証明 |
| IELTS | 英語4技能 | 留学・移住等 |
ACTを受けたからTOEFL・IELTSが自動的に免除されるわけではありません。出願先が別途英語能力証明を求める場合があります。
ACTに向いている人
| タイプ | おすすめ度 | 理由 |
|---|---|---|
| 米国大学学部へ出願する | 高い | 出願先がACTを要求・受理する場合に利用 |
| Scienceの強みを示したい | 高い | 任意Science Scoreを提出できる |
| 数学が得意 | 高い | Mathで強みを出しやすい |
| 英語資格だけ欲しい | 低い | ACTは英語資格ではない |
| 就職用資格を探している | 低い | 主目的は大学出願 |
2026年時点で特に注意したいこと
| 項目 | 2026年の現状 |
|---|---|
| 形式 | Enhanced ACT |
| 海外新形式開始 | 2026年2月 |
| Composite | English・Math・Readingのみ |
| Science | 任意 |
| Writing | 任意 |
| Math選択肢 | 4択へ変更 |
| 日本の日程・会場 | MyACT国別登録画面で確認 |
ACTのFAQ
ACTは何点満点ですか?
Composite Scoreは36点満点です。English・Math・Readingの各セクションも1~36で評価されます。
ACTに合格・不合格はありますか?
ありません。大学ごとに提出方針や目安スコアが異なります。
Scienceは必須ですか?
2025年9月以降は任意です。Scienceを受験しなくてもComposite Scoreは得られます。
Writingは必須ですか?
任意です。出願先が要求・推奨する場合に受験を検討してください。
現行ACTは何問ですか?
必須部分はEnglish 50問、Math 45問、Reading 36問です。Scienceを追加すると40問、Writingを追加するとエッセイ1題です。
旧ACT参考書は使えますか?
文法・数学・読解・Science内容の基礎学習には使えますが、問題数・時間・Composite計算が変わっているため、本番演習はEnhanced ACT対応教材を使用してください。
日本からいつ受けられますか?
MyACTで受験国をJapanに設定すると、その時点で利用可能なテスト日と会場が表示されます。米国内National Test Datesと完全に同一とは限りません。
ACTとSATはどちらが有利ですか?
大学が両方を受け付ける場合、どちらが一律に有利ということはありません。公式模試で得点しやすい方を選ぶのが実用的です。
TOEFLの代わりになりますか?
原則として別試験です。ACTは大学進学学力、TOEFLは英語4技能を測ります。留学生は両方必要になる場合があります。
独学できますか?
可能です。ACT公式Practice Test・Official ACT Prep Guideを使い、Enhanced ACT形式で時間を測って練習します。特に旧形式との時間差に注意してください。
ACTのまとめ
ACTは、主に米国大学学部出願で利用される大学進学適性試験です。2026年時点ではEnhanced ACTへ移行し、必須科目はEnglish 35分50問、Math 50分45問、Reading 40分36問です。ScienceとWritingは任意で、Composite ScoreはEnglish・Math・Readingの3科目平均として1~36点で表示されます。海外受験者も2026年2月から新形式となっているため、旧記事・旧参考書の問題数や時間配分をそのまま使わないことが重要です。日本から受ける場合はMyACTで国をJapanに設定し、その時点で利用可能な会場・日程・料金を確認してください。SATとどちらを選ぶか迷う場合は、両方の公式模試を解いて得点しやすい形式を選ぶのが合理的です。
情報確認:2026年10月
主な確認先:ACT「The ACT Test」「ACT Exam Sections & Structure」「Enhanced ACT FAQs」「ACT Test Enhancements – Non-US Students」「Questions about Registering for Non-US Testing」「2026-2027 Test Dates」。
公式情報:
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