CGエンジニア検定

CGエンジニア検定は、公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS)が実施する、コンピュータグラフィックス(CG)の技術・開発知識を評価する検定です。ゲーム、映像、アニメーション、VR、AR、CAD、シミュレーションなど、CGを「作る」だけでなく、CGを動かすソフトウェアやシステムを開発する技術者向けの資格です。

2026年時点ではベーシックとエキスパートの2レベルがあり、どちらからでも受験できます。ベーシックはCG技術の基礎、エキスパートは座標変換、モデリング、レンダリング、アニメーション、画像処理、CGシステムなどを専門レベルで問います。

CGエンジニア検定を30秒で確認

  • CG-ARTSが実施するCG技術者向け検定
  • ベーシックとエキスパートの2レベル
  • 受験資格なし
  • ベーシック:60分・6,050円(税込)
  • エキスパート:80分・7,150円(税込)
  • 大問10問・約40設問のマークシート方式
  • 合格基準は100点満点中70点
  • 2026年前期合格率はベーシック76.26%
  • 2026年前期合格率はエキスパート29.37%
  • ゲームプログラマ、CGプログラマ、CADエンジニア、テクニカルディレクタなどと相性がよい
資格名 CGエンジニア検定
実施団体 公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS)
資格種別 民間検定
レベル ベーシック / エキスパート
受験資格 なし
試験方式 マークシート
問題 大問10問・約40設問
合格基準 70点 / 100点

CGエンジニア検定とは

CGエンジニア検定は、CG分野の開発・設計を行うエンジニアやプログラマのための検定です。

対象分野として、アニメーション、映画、ゲーム、AR、アプリなどが挙げられており、ソフトウェア、ハードウェア、CGシステムを理解し、開発目標や環境、予算、工程などの条件に応じて技術を選択できる力が求められます。

CGクリエイター検定とは役割が違う

CGクリエイター検定が「CGで表現する側」を評価するのに対し、CGエンジニア検定は「CGを実現する技術・ソフトウェア・システムを開発する側」を重視します。

ベーシックとエキスパートの違い

項目 ベーシック エキスパート
位置づけ CG技術の基礎 専門知識+応用
試験時間 60分 80分
受験料 6,050円 7,150円
合格基準 70点 70点
2026年前期合格率 76.26% 29.37%
おすすめ 初学者・学生 専門技術者・開発者

ベーシック

ベーシックは、CG技術に関する基本的な理解と、プログラミング等へその知識を利用する能力を評価します。

試験時間 60分
受験料 6,050円(税込)
問題形式 マークシート
問題数 大問10問・約40設問
合格基準 70点 / 100点

エキスパート

エキスパートは、CG技術に関する専門的な理解と、その知識をソフトウェア、ハードウェア、CGシステムの開発へ応用する能力を評価します。

試験時間 80分
受験料 7,150円(税込)
問題形式 マークシート
問題数 大問10問・約40設問
合格基準 70点 / 100点

エキスパートの出題範囲

分野 主な内容
CGとディジタルカメラモデル カメラモデル、デジタル画像、CGと画像処理
座標変換とパイプライン 2D/3D変換、投影、ビューイング、描画パイプライン
モデリング 形状モデル、曲線・曲面、ポリゴン、ボリューム
レンダリング 隠面消去、シェーディング、影、マッピング、大域照明
アニメーション キーフレーム、物理ベース、キャラクタ、リアルタイム
画像処理 濃淡変換、色変換、フィルタ、幾何変換
視覚に訴えるグラフィックス 可視化、NPR、Computational Photography
CGシステム Hardware、Software、3D入出力装置
関連知識 知覚、知的財産権、CG史

ディジタルカメラモデル

CGでは、現実のカメラと同じように「どこから見るか」「どの方向を見るか」「どのように投影するか」を数理的に扱います。

テーマ ポイント
Camera Position 視点の位置
Viewing Direction 見る方向
Projection Perspective / Orthographic
Viewport 画面への対応

座標変換

3DCGでは、Object座標、World座標、View座標、Screen座標など複数の座標系を変換します。

数学を完全に避けるのは難しい

Vector、Matrix、Coordinate Transformation、Projectionなどを理解すると、3DCG Pipelineの問題へ強くなります。

モデリング

モデリングでは、コンピュータ上で形状を数値的に表現する方法を学びます。

手法 用途
Polygon ゲーム・映像で広く利用
Parametric Surface 曲面表現
Solid Model CAD・設計
Volume 医療・科学可視化等

ポリゴン

リアルタイムCGやゲームでは、物体表面を多数のPolygonで構成する方法が一般的です。

Vertex、Edge、Face、Normalなどの概念を理解し、Mesh StructureとRenderingの関係を学びます。

曲線・曲面

Bezier Curve、Spline、Parametric Surfaceなどは、滑らかな形状表現で重要です。CAD分野でも関係が深い領域です。

レンダリング

レンダリングは、3Dモデルから最終画像を生成する処理です。

技術 役割
Hidden Surface Removal 見えない面を除去
Shading 光による明暗表現
Shadow 影の生成
Texture Mapping 表面へ画像等を貼る
Global Illumination 間接光を含む照明計算

シェーディング

表面NormalやLightの方向などを使って、物体表面の明るさを計算します。Flat、Gouraud、Phongなど代表的なShading手法の違いを整理します。

マッピング

種類 用途
Texture Mapping 色・模様
Bump / Normal Mapping 凹凸感
Environment Mapping 反射表現

アニメーション

CGエンジニア検定では、物体を動かす技術も重要です。

方式 特徴
Keyframe Animation 主要Frameを指定
Character Animation Bone、Skinning等
Physics-Based Animation 力学を利用
Procedural Animation Rule・Algorithmで生成
Real-time Animation Game等で即時描画

リアルタイムCG

ゲームやVR/ARでは、1枚の高品質画像を時間をかけて生成するのではなく、短時間で連続的に描画する必要があります。

Rendering Pipeline、GPU、LOD、Cullingなどの考え方が重要になります。

画像処理

CGエンジニア検定にも画像処理分野があります。画素、濃淡変換、色変換、フィルタリング、幾何変換などの基礎を学びます。

画像処理エンジニア検定ほど画像処理専門ではない

CGエンジニア検定ではCGで使う立場から画像処理を学びます。認識・計測・高度な画像処理を深く学ぶなら画像処理エンジニア検定が適しています。

可視化とNPR

CGは写実表現だけではありません。科学データの可視化や、あえて絵画・イラスト風に描くNon-Photorealistic Rendering(NPR)も出題対象です。

CGシステム

CG用Softwareだけでなく、Hardwareや入出力装置も学びます。

領域 例
GPU リアルタイム描画
3D Input Scanner、Motion Capture等
3D Output Display、3D Printer等
Storage 記録Media

知的財産権

CG制作・開発では、著作権、肖像、素材利用、Software Licenseなどの知識も欠かせません。エキスパートでは関連知識として知的財産権も含まれます。

2026年度の試験日

区分 試験日 申込期間
前期 2026年7月12日 4月1日〜6月5日
後期 2026年11月29日 9月1日〜10月23日

2026年10月4日時点では、後期試験の申込期間中です。

試験形式

ベーシック・エキスパートとも、マークシート方式の大問10問・約40設問です。

項目 ベーシック エキスパート
単願時間 60分 80分
同レベル2検定併願 100分 150分
合格基準 70点 70点

併願できる?

CG-ARTS検定は、同日に複数検定を受験できます。1日最大4検定まで受験可能で、午前はベーシック、午後はエキスパートが実施されます。

CGエンジニア+画像処理エンジニアの併願も可能

学習範囲に重複があるため、大学・専門学校などでは関連検定を同時に狙う方法もあります。

受験資格

制限はありません。ベーシックに合格していなくても、最初からエキスパートへ受験できます。

合格率

CG-ARTSは応募者数と合格率を公開しています。

年度 ベーシック エキスパート
2026年前期 76.26% 29.37%
2025年後期 68.3% 33.9%

エキスパートは合格基準が同じでも難易度が高い

両方とも70点が合格基準ですが、2026年前期はエキスパートの合格率が3割未満でした。基礎用語だけでなく、数理・Pipeline・Renderingなどを理解する必要があります。

難易度

受験者 ベーシック エキスパート
CG完全初心者 標準 高い
情報系学生 取り組みやすい 標準〜高い
Game/CG開発経験あり 易しめ 標準

勉強時間の目安

以下はCG-ARTS公式値ではなく当サイト目安です。

経験 ベーシック エキスパート
完全初心者 60〜120時間 180〜300時間
情報系学生 30〜70時間 100〜180時間
CG実務経験あり 15〜40時間 60〜120時間

勉強方法

1. 出題範囲を9分野に分ける

エキスパートは座標変換、モデリング、レンダリング、アニメーション等を分野別に管理します。

2. 数式は図とセットで理解する

MatrixやProjectionを暗記するだけでなく、座標がどう変わるのか図で確認します。

3. BlenderやUnity等で実際に確認する

資格はSoftware操作試験ではありませんが、概念を実際のCGで確認すると理解が深まります。

4. 公式問題集を使う

2026年時点ではベーシック公式問題集第四版、エキスパート公式問題集第四版が利用できます。

5. 公開過去問を必ず解く

CG-ARTSは過去2回分の問題・解答を公式サイトで公開しています。

エキスパートの3か月学習例

期間 内容
1週 Digital Image / Camera
2〜3週 Coordinate / Matrix / Projection
4〜5週 Modeling / Curve / Surface
6〜7週 Rendering / Lighting / Mapping
8週 Animation
9週 Image Processing
10週 Visualization / CG System
11〜12週 過去問・弱点補強

不合格になりやすいパターン

失敗 原因 改善
用語暗記だけ 応用問題に弱い 図・数式・実例で理解
座標変換を捨てる Pipeline問題で失点 Matrixを重点学習
CG Software操作だけ 理論不足 公式Textで原理を学ぶ
Renderingだけ得意 範囲が広い 全分野を均等に学習
過去問を解かない 問われ方に慣れない 直近2回を本番形式で解く

CGクリエイター検定との違い

項目 CGエンジニア CGクリエイター
中心 CG技術・開発 CG制作・表現
対象 Programmer / Engineer Designer / Creator
数学 比較的多い 少なめ
Pipeline 技術原理を重視 制作Workflowを重視

画像処理エンジニア検定との違い

項目 CGエンジニア 画像処理エンジニア
中心 画像生成・CG 画像解析・認識・加工
3DCG 重要 中心ではない
画像認識 限定的 重要
Game 相性が高い 用途次第
Computer Vision 一部関連 直接関連

CAD利用技術者試験との違い

項目 CGエンジニア CAD利用技術者
目的 CG技術・System開発 設計・製図・CAD利用
Rendering 深い 中心ではない
製図 中心ではない 重要
共通点 3D Geometry 3D Geometry

ゲーム業界で活かせる?

ゲームプログラマ、Graphics Programmer、Technical Artist、Rendering Engineerなどを目指す場合、学習内容との相性は高いです。

資格+作品・コードが重要

ゲーム業界では資格だけより、Unity/Unreal Engine、Shader、Graphics API、GitHub、作品などの実績と組み合わせる方が強いアピールになります。

映像・アニメ業界で活かせる?

Technical Director、Pipeline TD、R&D Engineerなど、制作技術を支える役割と相性があります。Artist職中心ならCGクリエイター検定も比較するとよいでしょう。

VR・ARで活かせる?

VR/ARでは3D座標、Camera、Projection、Real-time Rendering、Animation、Input Deviceなど、CGエンジニア検定の内容が直接関係します。

取得するメリット

メリット 内容
CG理論を体系化 ModelingからRenderingまで学べる
数学・Pipeline理解 Graphics Programmingの基礎
幅広い用途 Game、Film、VR、AR、CAD
段階学習 Basic→Expert
過去問公開 公式問題で対策可能

活かせる仕事

職種 相性
CGプログラマ 非常に高い
ゲームプログラマ 高い
Rendering Engineer 非常に高い
Technical Director 高い
Software Engineer CG分野で有効
CAD Engineer 3D Geometry分野で有効

よくある質問

CGエンジニア検定は国家資格ですか?

国家資格ではありません。CG-ARTSが実施する民間検定です。

ベーシックを取らないとエキスパートを受けられませんか?

いいえ。受験資格はなく、最初からエキスパートを受験できます。

ベーシックの試験時間は?

単願の場合60分です。

エキスパートの試験時間は?

単願の場合80分です。

受験料はいくらですか?

2026年度はベーシック6,050円、エキスパート7,150円(税込)です。

合格点は?

ベーシック・エキスパートとも100点満点中70点です。

2026年前期の合格率は?

ベーシック76.26%、エキスパート29.37%です。

実技試験ですか?

いいえ。マークシート形式の知識試験です。

過去問はありますか?

公式サイトで直近2回分の試験問題・解答が公開されています。

ゲームプログラマに向いていますか?

はい。座標変換、3Dモデリング、Rendering、Animation、Real-time CGなどゲーム開発と関係の深い内容を学べます。

CGエンジニア検定のまとめ

CGエンジニア検定は、CGの技術・開発知識を評価するCG-ARTSの検定です。2026年度はベーシック6,050円・60分、エキスパート7,150円・80分で、どちらも大問10問・約40設問のマークシート方式、合格基準は70点です。2026年前期の合格率はベーシック76.26%、エキスパート29.37%でした。エキスパートでは、ディジタルカメラモデル、座標変換、モデリング、レンダリング、アニメーション、画像処理、可視化、CGシステムなど幅広い専門領域を学びます。ゲーム、映像、VR/AR、CADなどでCG技術を開発するエンジニアを目指す人に相性のよい資格です。

情報確認:2026年10月4日
主な確認先:CG-ARTS「CGエンジニア検定」「受験要項」「応募者数と合格率」「過去問ダウンロード」「CGエンジニア検定公式問題集」。

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