CompTIA A+

CompTIA A+は、PC・モバイル端末・ネットワーク・OS・セキュリティ・クラウド・トラブルシューティングなど、ITサポート担当者に必要な基礎スキルを総合的に評価する国際的なベンダーニュートラル資格です。特定メーカーの製品だけに依存せず、ITサポート、ヘルプデスク、フィールドサービス、デスクトップサポートなどの入口資格として利用されています。

2026年10月時点の現行試験は、A+ V15のCore 1(220-1201)とCore 2(220-1202)です。A+認定を取得するには、両方の試験へ合格する必要があります。旧220-1101/220-1102はすでに旧世代となっているため、これから学習を始める場合は1200シリーズ対応教材を選びましょう。

CompTIA A+を30秒で確認

  • CompTIAが提供する国際的なITサポート資格
  • 現行試験は220-1201(Core 1)と220-1202(Core 2)
  • 両方の合格でA+認定
  • 各試験とも最大90問・90分
  • 選択式だけでなくPerformance-Based Questions(PBQ)を含む
  • Core 1合格ラインは675/900
  • Core 2合格ラインは700/900
  • 日本語試験あり
  • 推奨経験はITサポート業務約12か月
  • 認定有効期間は3年で、継続教育により更新可能
資格名 CompTIA A+
提供 CompTIA
資格種別 ベンダーニュートラル認定資格
現行試験 220-1201 Core 1 / 220-1202 Core 2
試験数 2試験
試験時間 各90分
問題数 各最大90問
合格ライン Core 1:675 / 900、Core 2:700 / 900
推奨経験 ITサポート職で約12か月の実務経験
有効期間 3年間

CompTIA A+とは

CompTIA A+は、ITサポート職に必要なスキルを広く評価します。PCのパーツを交換できるだけではなく、WindowsやLinuxなどのOS、ネットワーク、モバイル端末、クラウド、仮想化、セキュリティ、ユーザーサポート、障害切り分けまで扱います。

A+は「PC自作資格」ではない

ハードウェアは重要分野ですが、現行A+ではネットワーク、OS、セキュリティ、クラウド、トラブルシューティングまで幅広く問われます。実際のITサポート業務を意識した資格です。

現行試験は220-1201/220-1202

2025年にA+はV15へ更新され、現行シリーズは220-1201と220-1202になりました。2026年に受験する場合は、この1200シリーズを基準に学習します。

試験 中心テーマ
Core 1(220-1201) モバイル、ネットワーク、ハードウェア、仮想化・クラウド、ハードウェア/ネットワーク障害対応
Core 2(220-1202) OS、セキュリティ、ソフトウェアトラブルシューティング、運用手順

Core 1(220-1201)の試験概要

試験番号 220-1201
試験時間 90分
問題数 最大90問
出題形式 単一選択、複数選択、ドラッグ&ドロップ、Performance-Based Questions等
合格ライン 675(100〜900スコア)
推奨経験 ITサポート職で約12か月

Core 1の出題分野

分野 比率
Mobile Devices 13%
Networking 23%
Hardware 25%
Virtualization and Cloud Computing 11%
Hardware and Network Troubleshooting 28%

Mobile Devices

ノートPC、スマートフォン、タブレット、ドッキングステーション、ワイヤレス接続、同期などが対象です。

テーマ 例
ノートPC部品 バッテリー、ディスプレイ、カメラ等
周辺機器 ドック、USB、Bluetooth
モバイル接続 Wi-Fi、Bluetooth、テザリング
同期 クラウド・アカウント同期

Networking

Core 1ではネットワーク比率が高く、IP、無線LAN、ポート番号、ネットワーク機器、基本的な設定と障害切り分けが重要です。

テーマ 主な内容
TCP/IP IPアドレス、サブネット、DHCP、DNS
ポート HTTP、HTTPS、SSH、DNS等
無線LAN Wi-Fi規格、暗号化、チャネル
機器 ルータ、スイッチ、アクセスポイント
接続 Ethernet、光、ケーブル等

Hardware

CPU、メモリ、ストレージ、マザーボード、電源、プリンタ、周辺機器などPCハードウェアの基礎を扱います。

分野 ポイント
CPU ソケット、冷却、性能
RAM 規格、容量、互換性
Storage SSD、HDD、NVMe
Motherboard フォームファクタ、スロット
Power Supply 容量、コネクタ
Printer レーザー、インクジェット等

Virtualization and Cloud Computing

仮想マシン、ハイパーバイザ、クラウドサービス、リソース共有など、現代のITサポートに必要な基礎概念が問われます。

テーマ 内容
Virtual Machine 仮想OSの実行
Hypervisor 仮想化基盤
Cloud 共有リソース・オンデマンド利用
SaaS ソフトウェアサービス
IaaS インフラ提供

Hardware and Network Troubleshooting

Core 1では障害対応が最大級の重要分野です。

症状→原因候補→確認→対処の順で考える

部品名を覚えるだけでなく、「起動しない」「ネットにつながらない」「印刷できない」といった症状から原因を切り分ける力が必要です。

Core 2(220-1202)の試験概要

試験番号 220-1202
試験時間 90分
問題数 最大90問
出題形式 選択式、ドラッグ&ドロップ、Performance-Based Questions等
合格ライン 700(100〜900スコア)
推奨経験 ITサポート職で約12か月

Core 2の出題分野

分野 比率
Operating Systems 28%
Security 28%
Software Troubleshooting 23%
Operational Procedures 21%

Operating Systems

Windowsを中心に、macOS、Linux、モバイルOS、コマンドライン、インストール、設定、権限などを扱います。

テーマ ポイント
Windows 設定、管理ツール、コマンド
Linux 基本コマンド、ファイル、権限
macOS 基本操作・設定
Installation OS導入・アップグレード
Command Line ipconfig、ping、sfc等

Security

Core 2ではSecurityが28%を占めます。A+が単なるハードウェア資格ではない最大の理由の一つです。

分野 内容
Authentication パスワード、多要素認証、生体認証
Malware ウイルス、ランサムウェア等
Social Engineering フィッシング等
Permissions アクセス制御
Encryption 端末・通信の保護
Wireless Security 安全なWi-Fi設定

Software Troubleshooting

OSが起動しない、アプリがクラッシュする、動作が遅い、マルウェア感染の疑いがあるなど、ソフトウェア側の障害切り分けが中心です。

Operational Procedures

実際のITサポートでは、技術だけでなく変更管理、バックアップ、文書化、安全管理、顧客対応なども重要です。

テーマ 例
Documentation 作業記録、インシデント記録
Change Management 変更前の承認・手順
Backup 復旧計画
Safety ESD、電気・作業安全
Professionalism ユーザー対応

Performance-Based Questions(PBQ)とは

A+では一般的な四択問題だけでなく、Performance-Based Questionsが出題されます。画面上で設定、ドラッグ&ドロップ、ネットワーク構成、障害切り分けなどを行うシミュレーション形式です。

暗記だけではPBQに弱い

Windows設定、IP設定、コマンド、PCパーツ、ネットワーク構成などを、実際に手を動かして練習することが重要です。

Core 1とCore 2はどちらから受ける?

資格取得には両方の合格が必要ですが、必ずCore 1から受けなければならないわけではありません。ただし、学習順としてはCore 1→Core 2が自然です。

順番 向いている人
Core 1 → Core 2 IT初心者、ハード・ネットワークから学びたい人
Core 2 → Core 1 OS・セキュリティ業務経験が強い人

旧220-1101/220-1102との違い

現行V15は2025年3月に登場しました。旧V14から多くの基礎分野を引き継ぎつつ、ネットワーク、クラウド、セキュリティ、現代的なITサポート環境の比重が調整されています。

1100シリーズ教材だけで受験しない

基礎学習には使える部分がありますが、現行1200シリーズで追加・変更された範囲を取りこぼします。最終対策は220-1201/220-1202対応教材を使いましょう。

日本語試験

220-1201/220-1202は日本語試験が提供されています。日本国内の研修事業者でも1200シリーズ日本語教材・模擬試験が提供されています。

旧220-1101/220-1102日本語試験は2025年末以降に段階的に終了し、2026年は1200シリーズへ移行しています。

受験料

CompTIAの試験価格は地域・時期・購入方法・バウチャーによって変わるため、申込時に最新価格を確認する必要があります。

2026年秋の日本国内向けTAC販売価格では、220-1201/220-1202の通常試験チケット相当額は、模擬試験のみ5,500円に対してチケット付き38,300円となっており、差額は1試験あたり約32,800円です。A+取得には2試験必要なため、受験費用は2回分必要です。

料金は必ず購入時に再確認

CompTIAは価格を改定することがあります。また、通常バウチャー、リテイク付きバウチャー、スクール経由などで金額が異なります。

資格の有効期限

CompTIA A+の認定有効期間は3年間です。

CompTIAのContinuing Education Programを利用して、上位資格取得、最新版試験への合格、継続教育活動などの条件を満たすことで更新できます。

項目 内容
有効期間 3年間
更新方法例 最新版A+試験合格
更新方法例 上位CompTIA資格取得
更新方法例 継続教育活動

難易度

CompTIAは一般受験者全体の公式合格率を公表していません。そのため、「合格率○%」という非公式推定値は本記事では使用しません。

受験者 当サイト難易度目安
IT完全初心者 やや高い
PC自作経験あり 標準
ヘルプデスク経験あり 標準
ITサポート実務1年以上 対策しやすい

勉強時間の目安

公式は合格に必要な学習時間を一律には定めていません。以下は当サイトの目安です。

経験 Core 1 Core 2 合計目安
IT初心者 80〜120時間 80〜120時間 160〜240時間
PC基礎あり 50〜80時間 60〜90時間 110〜170時間
ITサポート経験あり 30〜60時間 30〜60時間 60〜120時間

勉強方法

1. 1200シリーズのExam Objectivesを確認する

試験範囲を最初に確認し、分野ごとの学習漏れを防ぎます。

2. 実機を触る

PC内部、Windows設定、Linuxコマンド、ネットワーク設定を実際に確認します。

3. ポート番号とプロトコルを整理する

HTTP、HTTPS、SSH、DNSなどを用途とセットで覚えます。

4. トラブルシューティングを症状ベースで学ぶ

原因→確認方法→対応策の順に考えます。

5. PBQ対策をする

模擬環境やシミュレーション問題を使い、設定操作に慣れます。

3か月学習プラン

期間 内容 目標
1〜2週 PCハードウェア 部品・規格を理解
3週 モバイル・周辺機器 接続・同期を整理
4〜5週 ネットワーク IP・Wi-Fi・機器を理解
6週 クラウド・仮想化 基本用語を整理
7〜8週 Windows・Linux・macOS OS管理を理解
9週 セキュリティ 攻撃と対策を整理
10週 トラブルシューティング 症状から原因を判断
11週 PBQ練習 実技形式へ慣れる
12週 模擬試験 時間内に安定得点

不合格になりやすいパターン

失敗 原因 改善
パーツ名だけ暗記 障害対応に弱い 症状から原因を考える
Core 1だけ重視 OS・Security不足 Core 2を別試験として対策
PBQを後回し 実操作に慣れていない 早めにシミュレーション練習
旧1100教材のみ使用 現行範囲を取りこぼす 1200シリーズObjectives確認
ポート番号だけ丸暗記 用途を説明できない サービスとセットで理解

ITパスポートとの違い

項目 CompTIA A+ ITパスポート
資格種別 国際ベンダーニュートラル資格 日本の国家試験
中心 ITサポート・実務技術 IT・経営・法務の基礎
ハードウェア 深い 基礎
PBQ あり なし
対象 ITサポート職志望 社会人・学生全般

基本情報技術者試験との違い

項目 CompTIA A+ 基本情報技術者
中心 サポート・端末・OS・障害対応 IT全般・アルゴリズム・開発
プログラミング 中心ではない 重要
PC実務 非常に多い 限定的
国際性 高い 日本国内中心

Network+との違い

項目 A+ Network+
中心 ITサポート全般 ネットワーク
PCハード 広く出題 中心ではない
ネットワーク 基礎〜実務入門 より深い
おすすめ順 先に取得しやすい A+後の発展資格として相性がよい

Server+との違い

項目 A+ Server+
対象 PC・端末・ユーザーサポート サーバー環境
ハード クライアントPC中心 サーバーハード中心
運用 エンドポイント サーバー運用・障害対応

Security+との違い

A+でもSecurityは重要ですが、Security+はサイバーセキュリティに特化した一段上の資格です。

学習順の例
Tech+ → A+ → Network+ → Security+ と進むと、IT基礎からネットワーク・セキュリティへ段階的に広げやすくなります。

取得するメリット

メリット 内容
ITサポート基礎 PC・OS・ネットワークを体系化
ベンダーニュートラル 特定メーカーに依存しない
国際認知 海外でも知られる資格
実務志向 PBQで実践的な問題を扱う
上位資格への基礎 Network+・Security+等へ進みやすい

活かせる仕事

職種 A+が活きる内容
ヘルプデスク ユーザー問い合わせ対応
デスクトップサポート PC設定・障害対応
フィールドサービス 現地での機器保守
ITサポート 端末・OS・ネットワーク対応
キッティング PC初期設定・導入

どんな人に向いている?

タイプ おすすめ度 理由
IT未経験からサポート職へ 非常に高い 現場基礎を広く学べる
ヘルプデスク新人 非常に高い 実務と直結しやすい
PC自作経験者 高い OS・NW・Securityを補完
プログラマー志望 目的次第 開発資格の方が直接的な場合あり
ネットワーク専業志望 入口として有効 その後Network+へ

よくある質問

CompTIA A+は国家資格ですか?

国家資格ではありません。CompTIAが提供する国際的なベンダーニュートラル認定資格です。

A+は1試験で取得できますか?

できません。現行の220-1201 Core 1と220-1202 Core 2の両方に合格する必要があります。

Core 1の合格ラインは?

675/900です。

Core 2の合格ラインは?

700/900です。

問題数と時間は?

各試験とも最大90問、90分です。

日本語で受験できますか?

はい。現行1200シリーズの日本語試験・日本語教材が提供されています。

220-1101・1102の教材は使えますか?

基礎学習には重なる部分がありますが、現行試験は220-1201/1202です。最終対策では1200シリーズ対応教材を使用してください。

実務経験がないと受験できませんか?

受験資格として必須ではありません。CompTIAは約12か月のITサポート経験を推奨しています。

資格の有効期限はありますか?

あります。A+は3年間有効で、継続教育プログラムなどで更新できます。

次に取る資格は?

ネットワークへ進むならNetwork+、セキュリティならSecurity+、サーバー運用ならServer+が代表的です。

CompTIA A+のまとめ

CompTIA A+は、PC・モバイル・ネットワーク・ハードウェア・OS・セキュリティ・クラウド・トラブルシューティングを幅広く評価するITサポート向け資格です。2026年10月時点の現行試験は220-1201 Core 1と220-1202 Core 2で、各最大90問・90分、合格ラインはCore 1が675、Core 2が700です。両方に合格してA+認定となります。認定有効期間は3年間で更新制度があります。ヘルプデスク、デスクトップサポート、キッティング、ITサポートなどを目指す人の入口資格として特に相性がよく、その後Network+・Security+・Server+などへ発展できます。

情報確認:2026年10月4日
主な確認先:CompTIA A+現行V15試験情報、CompTIA Continuing Education Program、日本国内の1200シリーズ日本語教材・試験チケット情報。旧220-1101/1102の試験仕様は現行情報として使用していません。受験料は販売地域・購入方法で変動するため、申込時のCompTIA/Pearson VUE最新価格を優先してください。

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