トレース技能検定は、一般財団法人中央工学校生涯学習センターが実施する、文部科学省後援の検定試験です。建築・機械・地図・デザインなどの図面を、正確かつ美しく清書するトレース技能と、製図・図面表現・用具・JIS・CADなどの基礎知識を評価します。
2026年現在は1級・2級・3級・4級の4段階で、年齢・性別・学歴・実務経験・国籍を問わず、どの級からでも受験できます。全級とも実技試験2時間30分+理論試験30分です。
トレース技能検定を30秒で確認
- 実施団体:一般財団法人 中央工学校生涯学習センター
- 後援:文部科学省
- 級:1級・2級・3級・4級
- 受験資格:制限なし
- 試験方式:全級、実技2時間30分+理論30分
- 2026年度第55回:2026年10月18日
- 願書受付:2026年7月1日~9月11日
- 会場:東京・石川・愛知・大阪・その他準会場
- 受験料:1級5,500円、2級4,500円、3級3,500円、4級2,500円
- 全国合格率:最新公式公表を確認できず
- ジュニアマイスター顕彰対象資格
既存記事の主催団体は修正が必要
既存記事では「実務技能検定協会」主催とされていましたが、2026年現在の公式実施団体は一般財団法人中央工学校生涯学習センターです。
| 資格名 | トレース技能検定試験 |
|---|---|
| 実施団体 | 一般財団法人 中央工学校生涯学習センター |
| 後援 | 文部科学省 |
| 級 | 1級・2級・3級・4級 |
| 受験資格 | 制限なし |
| 実技 | 2時間30分 |
| 理論 | 30分 |
| 実施回数 | 年1回 |
トレース技能検定とは
トレースとは、専門家が描いた図面や原図を、線・文字・記号・寸法などを正確に読み取りながら清書する作業です。建築図面、機械図面、地図、イラスト、版下など、幅広い図面表現に関係します。
CAD資格とは別物
トレース技能検定は手描きのトレース実技が中心です。一方、CAD利用技術者試験や建築CAD検定はCADソフトを使った作図・設計知識が中心です。
級ごとのレベル
| 級 | レベル | 主な実技 | 主な理論 |
|---|---|---|---|
| 4級 | 入門 | 線の基本、数字、簡単な図・図面 | 用具、尺度、線、寸法、正投影の初歩 |
| 3級 | 基礎~中級 | 数字・ローマ字、やや複雑な図・工業図面 | 用具整備、立体用器画法、JIS基本事項 |
| 2級 | 中上級 | かなり複雑な図・工業図面 | JIS全般、図面用文字、専門分野、CAD基礎 |
| 1級 | 上級 | 複雑な図・工業図面、専門分野の印刷用原図 | JIS応用、版下、専門分野、CAD一般知識 |
4級の試験内容
4級はトレースの初歩を確認する級です。実技では、線の基本、製図用数字、簡単な図、簡単な図面を正しくトレースできるかが問われます。理論では、トレース用具、図面用紙、尺度、線、寸法記入、正投影の基本事項などが中心です。
3級の試験内容
3級では、数字・ローマ字の製図用文字、やや複雑な図形・図表・イラスト、工業に関連するやや複雑な図面を、インクまたは鉛筆で正しく美しくトレースする力が求められます。理論では、トレース用具の整備調整、簡単な立体用器画法、JIS Z8310~Z8318の基本事項などを学びます。
2級の試験内容
2級では、3級より複雑な図や工業用図面を、より速く・正確に・美しくトレースする能力が求められます。製図用文字も数字・ローマ字だけでなく、漢字・ひらがな・カタカナまで範囲が広がり、理論ではJIS全般、専門分野、CAD基礎などを扱います。
1級の試験内容
1級は最上位級です。複雑な図・工業用図面を正確かつ美しく速くトレースできるだけでなく、専門分野の印刷用原図として使える水準の実技力と、他者へ技術指導できる程度の知識・技能が求められます。
1級ではCAD知識も範囲
手描きトレースが中心ですが、審査基準には「製図・トレースとCADとの関連について必要な一般的知識」も含まれます。
2026年度の試験日程
| 項目 | 第55回 |
|---|---|
| 公示日 | 2026年7月1日 |
| 願書受付 | 2026年7月1日~9月11日 |
| 試験日 | 2026年10月18日 |
| 実施級 | 1級・2級・3級・4級 |
試験時間
| 級 | 実技 | 理論 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 2時間30分 | 30分 | 3時間 |
| 2級 | 2時間30分 | 30分 | 3時間 |
| 3級 | 2時間30分 | 30分 | 3時間 |
| 4級 | 2時間30分 | 30分 | 3時間 |
受験料
| 級 | 受験料 |
|---|---|
| 1級 | 5,500円 |
| 2級 | 4,500円 |
| 3級 | 3,500円 |
| 4級 | 2,500円 |
受験資格
年齢、性別、学歴、実務経験、国籍による制限はありません。4級から順番に合格する必要もなく、実力があれば3級・2級・1級から直接受験できます。
試験会場
公式案内では、東京都・石川県・愛知県・大阪府のほか、応募会場(準会場)で実施されます。
合格基準・合格率
2026年10月5日時点で、公式サイト上では、各級の具体的な合格点や全国統一の最新合格率は一般公開されていません。そのため、本記事では非公式サイトの推定合格率や未確認の合格点を掲載しません。
全国合格率を推定しない
学校・団体別の合格実績は全国値ではありません。難易度は公式審査基準と実技要求水準から判断しましょう。
難易度
| 級 | 難易度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 4級 | 入門 | 基礎的な線・数字・簡単な図面 |
| 3級 | 標準 | やや複雑な図面を正確に清書 |
| 2級 | やや高い | かなり複雑な図面+JIS・専門知識 |
| 1級 | 高い | 印刷原図水準+専門分野+指導可能レベル |
勉強時間の目安
公式の標準学習時間は公表されていません。以下は当サイトの目安です。
| 目標 | 当サイトの目安 | 重点 |
|---|---|---|
| 初心者→4級 | 30~60時間 | 線、数字、用具、簡単な図面 |
| 4級→3級 | 50~100時間 | 製図文字、工業図面、JIS基礎 |
| 3級→2級 | 80~150時間 | 速度、複雑図面、専門知識 |
| 2級→1級 | 150~300時間以上 | 印刷原図水準、専門分野、精度 |
効率的な勉強方法
- 公式審査基準を確認する
級ごとの要求水準を把握します。 - 用具の扱いを安定させる
定規、コンパス、製図ペン、鉛筆などを同じ状態で使えるようにします。 - 線と文字を反復する
太さ・均一性・文字形を整えます。 - 既出問題集を使う
公式では令和8年度版の既出試験問題集を案内しています。 - 2時間30分で通し練習する
時間内に完成させる速度も必要です。 - 理論も並行する
JIS、投影法、寸法記入、用具、CADなどを後回しにしないことが重要です。
不合格になりやすい原因
| 失敗 | 原因 | 改善 |
|---|---|---|
| 見た目だけ重視 | 線種・寸法・記号の規格ミス | JISと図面ルールを確認 |
| 時間を測らない | 本番で未完成 | 2時間30分の通し演習 |
| 用具の状態が不安定 | 線の太さ・濃さにばらつき | 事前整備 |
| 理論を後回し | 30分の筆記で失点 | 毎週JIS・投影法を学習 |
| CADだけ経験 | 手描きに慣れていない | 紙・定規・筆記具で反復 |
取得するメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 図面の基礎 | 線、投影、寸法、記号を理解 |
| 手描き精度 | 図面を正確・美しく仕上げる訓練 |
| CAD学習の土台 | 図面を読む力を補強 |
| 工業高校で活用 | ジュニアマイスター顕彰対象 |
| 技能の客観化 | 1~4級で習熟度を示せる |
活かせる分野
| 分野 | 活かせる知識・技能 |
|---|---|
| 建築・土木 | 図面、投影、寸法、線種 |
| 機械 | 工業図面、記号、製図 |
| 電気・電子 | 図面・記号の読み取り |
| 地図・版下 | 線・文字・図形の正確な清書 |
| CADオペレーター | 図面理解の基礎 |
CAD利用技術者試験との違い
| 比較 | トレース技能検定 | CAD利用技術者試験 |
|---|---|---|
| 中心 | 手描きトレース・製図基礎 | CAD知識・CAD操作 |
| 実技 | 紙・製図用具でのトレース | 級によりCAD実技 |
| 理論 | JIS、投影、用具、図面表現 | CADシステム、製図、設計知識 |
「CADトレース技能審査」とは別
名前が似た「CADトレース技能審査」は、中央職業能力開発協会が関係していた別制度で、2017年度をもって廃止されています。
トレース技能検定は2026年も継続中
廃止されたのは「CADトレース技能審査」であり、中央工学校生涯学習センターの「トレース技能検定試験」は2026年度も第55回が実施されます。
よくある質問
国家資格ですか?
いいえ。中央工学校生涯学習センターが実施する文部科学省後援の民間検定です。
何級までありますか?
1級・2級・3級・4級です。
受験資格はありますか?
ありません。どの級からでも受験できます。
試験時間は?
全級、実技2時間30分+理論30分です。
2026年度の試験日は?
2026年10月18日です。
受験料は?
1級5,500円、2級4,500円、3級3,500円、4級2,500円です。
合格率は?
最新の全国級別合格率は公式に一般公開されていません。
CADを使う試験ですか?
中心は手描きトレースです。上位級の理論にはCAD関連知識も含まれます。
CADトレース技能審査と同じですか?
別制度です。CADトレース技能審査は2017年度で廃止されています。
独学できますか?
可能です。公式受験ガイド・既出問題集を使い、本番時間で練習しましょう。
トレース技能検定のまとめ
トレース技能検定は、中央工学校生涯学習センターが実施する文部科学省後援の検定です。2026年現在は1~4級で、受験資格に制限はありません。全級とも実技2時間30分+理論30分で、手描きによる図面清書能力と、JIS・投影法・寸法・用具・CAD関連知識などを評価します。2026年度第55回は10月18日に実施予定です。既存記事の実務技能検定協会主催という記載は現行制度と異なります。また、2017年度で廃止された「CADトレース技能審査」とは別制度で、トレース技能検定自体は2026年も継続しています。
情報確認:2026年10月5日
主な確認先:一般財団法人中央工学校生涯学習センター「文部科学省後援 トレース技能検定試験」「令和8年度 第55回試験のお知らせ」「トレース技能審査基準」、中央職業能力開発協会「CADトレース技能審査の廃止について」。
