プロジェクトマネージャ試験(PM)は、ITプロジェクトの目的を明確にし、スコープ、進捗、コスト、品質、リスク、要員、調達、ステークホルダーなどを総合的に管理して、プロジェクトを成功へ導く能力を評価する高度国家試験です。単なる進捗管理ではなく、環境変化や要求変更に対応しながら、経営・利用部門・開発チーム・ベンダーなど複数の利害関係者を調整する力が問われます。
プロジェクトマネージャ試験を30秒で確認
- ITプロジェクト管理の専門人材向け高度国家試験
- 2026年度はCBT方式・後期試験として実施
- 科目A-1:50分30問、A-2:40分25問
- 科目B-1:90分・3問中2問、B-2:120分・2問中1問
- B-2は論述式で、実際のプロジェクト経験や想定事例を具体的に論じる
- 2025年度秋期の合格率は14.3%
- スコープ・進捗・コスト・品質・リスク・ステークホルダー管理が重要
- 現行制度は2026年度で終了し、2027年度から新試験制度へ移行予定
| 資格名 | プロジェクトマネージャ試験 |
|---|---|
| 略号 | PM |
| 英語名称 | Project Manager Examination |
| 資格種別 | 国家試験 |
| 実施団体 | 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) |
| 位置づけ | 高度試験・レベル4相当 |
| 2026年度方式 | CBT方式・後期 |
| 受験資格 | 制限なし |
| 受験手数料 | 7,500円(税込) |
| 主な対象 | PM、PL、PMO、上級SE、プロジェクト責任者 |
プロジェクトマネージャ試験とは
プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトの目的と制約を理解し、計画を立て、実行を統制し、成果物を完成へ導くマネジメント能力を評価します。
IPAは、プロジェクトを取り巻く環境変化やステークホルダーの多様な要求に柔軟に対応しながら、プロジェクトを確実に成功へ導くマネージャを目指す人に適した試験としています。
試験では、単に「予定どおり進んだ」「会議を開催した」という管理行為そのものではなく、何を課題と認識し、どのように判断し、誰と合意し、どのような結果を得たのかを具体的に説明することが求められます。
PMは「管理手法の暗記試験」ではない
WBS、EVM、リスク管理表などの知識は必要ですが、重要なのはプロジェクトの状況に応じて何を判断し、どう行動したかです。B-1・B-2では実践的なマネジメント判断が中心になります。
試験概要
| 科目 | 時間 | 形式 | 出題数 | 解答数 |
|---|---|---|---|---|
| 科目A-1 | 50分 | 四肢択一 | 30問 | 30問 |
| 科目A-2 | 40分 | 四肢択一 | 25問 | 25問 |
| 科目B-1 | 90分 | 記述式 | 3問 | 2問 |
| 科目B-2 | 120分 | 論述式 | 2問 | 1問 |
2026年度からCBT方式へ移行し、従来の午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱは、科目A-1・A-2・B-1・B-2へ名称変更されています。
2026年度後期の実施期間
| 申込受付期間 | 2027年1月27日〜2月27日 |
|---|---|
| 科目A-1・A-2 | 2027年2月20日〜3月2日 |
| 科目B-1・B-2 | 2027年3月16日〜3月28日 |
| 特別措置試験 | 2027年3月27日予定 |
「2026年度後期」でも実施日は2027年
年度とカレンダー年が異なるため注意が必要です。申込期間、科目A群、科目B群の実施日は必ず最新のIPA案内で確認してください。
科目A-1の特徴
科目A-1は高度試験共通のIT全般知識を問います。PMでも、プロジェクト管理だけでなく、技術、セキュリティ、データベース、ネットワーク、経営など幅広い知識が必要です。
| 分野 | 主な内容 | 学習ポイント |
|---|---|---|
| 基礎理論 | アルゴリズム、統計、数学 | 頻出問題を反復 |
| コンピュータ | OS、クラウド、仮想化 | 技術判断の前提として整理 |
| ネットワーク/DB | 基礎構造と役割 | 専門外でも最低限確保 |
| セキュリティ | リスク、認証、脅威 | プロジェクトリスクと関連付ける |
| マネジメント | PM、サービス管理 | 重点得点源にする |
| ストラテジ | 経営、会計、法務 | 事業目的を理解する |
科目A-2で問われる専門知識
科目A-2では、プロジェクトマネジメントを中心に、スコープ、スケジュール、コスト、品質、リスク、調達、ステークホルダー、組織などの知識を問われます。
| テーマ | 主な内容 | 重要ポイント |
|---|---|---|
| 統合管理 | プロジェクト全体の調整 | 変更を局所最適で判断しない |
| スコープ | 要求、成果物、WBS | 何をやるか・やらないか |
| スケジュール | 工程、依存関係、クリティカルパス | 遅延原因と回復策 |
| コスト | 見積、予算、EVM | 進捗とコストを統合評価 |
| 品質 | レビュー、テスト、品質指標 | 作り込みと検出を分ける |
| 資源 | 要員、役割、チーム形成 | スキル・負荷・権限 |
| コミュニケーション | 会議、報告、情報共有 | 相手ごとの情報ニーズ |
| リスク | 識別、分析、対応、監視 | 予防と発生後対応を区別 |
| 調達 | 契約、ベンダー、外部委託 | 責任分界と契約条件 |
| ステークホルダー | 利害関係者の分析・関与 | 期待値と合意形成 |
プロジェクトの成功条件をどう考えるか
プロジェクト成功を「納期を守ること」だけで考えるのは不十分です。品質、コスト、スコープ、利用者満足、事業効果など複数の観点があります。
| 観点 | 確認内容 |
|---|---|
| スコープ | 必要な成果物を過不足なく実現したか |
| 納期 | 期限までに利用可能な状態にできたか |
| コスト | 予算内で完了したか |
| 品質 | 必要な性能・信頼性・欠陥水準を満たしたか |
| 利用者 | 業務で使われ、定着したか |
| 事業 | 期待した業務改善・売上・コスト削減につながったか |
QCDだけでなく「事業価値」も意識する
予定どおり完成しても、利用されず業務効果が出なければ成功とは言い切れません。現代のPMには、プロジェクト成果と事業目的を結び付ける視点が必要です。
スコープ管理
スコープ管理では、何をプロジェクトで実現し、何を対象外とするかを明確にします。要求追加をすべて受け入れると、納期・予算・品質へ影響します。
変更要求への対応
| 手順 | 確認すること |
|---|---|
| 1. 内容確認 | 何を変更したいか |
| 2. 理由確認 | なぜ必要か、事業上の価値はあるか |
| 3. 影響分析 | 納期、コスト、品質、他機能への影響 |
| 4. 選択肢提示 | 実施、延期、代替案、見送り |
| 5. 承認 | 権限者と合意 |
| 6. 計画反映 | WBS、予算、スケジュールを更新 |
利用部門の要求を口頭で追加しない
小さな変更でも積み重なるとスコープ膨張につながります。変更管理プロセスを通して影響を可視化し、承認を得てから計画へ反映します。
スケジュール管理
スケジュール管理では、単に進捗率を聞くのではなく、依存関係、クリティカルパス、残作業量、要員負荷を確認します。
| 遅延原因 | 代表的な対策 | 注意点 |
|---|---|---|
| 要件確定遅れ | 優先順位付け、段階確定 | 未確定部分の影響を分離 |
| 要員不足 | 再配置、追加要員 | 立上がり期間を考慮 |
| 品質不良 | 原因分析、レビュー強化 | 単純な残業で解決しない |
| 外部依存 | 納期交渉、代替案 | 契約・責任分界を確認 |
| 見積誤り | 再見積、スコープ調整 | 隠さず早期報告 |
クラッシングとファストトラッキング
クラッシングは追加コストを投入して期間を短縮する方法、ファストトラッキングは本来順番に行う作業を一部並行化する方法です。どちらも副作用があるため、無条件で採用するものではありません。
コスト管理とEVM
EVM(Earned Value Management)は、進捗とコストを統合して評価する代表的な手法です。
| 指標 | 意味 | 読み方 |
|---|---|---|
| PV | 計画価値 | 予定していた作業価値 |
| EV | 出来高 | 実際に完了した作業価値 |
| AC | 実コスト | 実際に使った費用 |
| SPI | EV ÷ PV | 1未満なら進捗遅れ傾向 |
| CPI | EV ÷ AC | 1未満ならコスト超過傾向 |
数値だけでなく原因を確認
SPIやCPIが悪化した場合、数字を報告して終わるのではなく、要件変更、品質問題、要員不足などの原因を分析し、是正策へつなげます。
品質管理
品質管理では、テストで不具合を見つけるだけではなく、上流工程から欠陥を作り込まない仕組みを設けます。
| 段階 | 品質活動 |
|---|---|
| 要件 | 曖昧さ・矛盾・抜けのレビュー |
| 設計 | 方式・インタフェース・例外設計のレビュー |
| 実装 | コードレビュー、静的解析 |
| テスト | 欠陥検出、傾向分析 |
| 本番 | 障害監視、原因分析、再発防止 |
リスク管理
リスクは、問題が発生してから対応するものではありません。事前に識別し、発生確率と影響度を評価して、対応策を用意します。
| リスク対応 | 考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 回避 | 原因をなくす | 危険な方式を採用しない |
| 低減 | 確率・影響を下げる | 事前検証、レビュー強化 |
| 移転 | 第三者へ一部移す | 保険、契約 |
| 受容 | 許容して備える | 予備費・コンティンジェンシー |
リスクと課題を混同しない
まだ起きていない不確実な事象はリスク、すでに起きて対応が必要なものは課題です。管理表を分けると、予防と問題解決を整理しやすくなります。
ステークホルダー管理
PM試験では、技術問題より人・組織の問題が重要になるケースも多くあります。利用部門、経営層、開発会社、協力会社、運用部門など、それぞれの期待と権限を把握します。
| ステークホルダー | 主な関心 | PMの対応 |
|---|---|---|
| 経営層 | 事業効果、予算、リスク | 重要判断を簡潔に報告 |
| 利用部門 | 使いやすさ、業務要件 | 要件確認・受入を早期から行う |
| 開発チーム | 実現可能性、負荷 | 優先順位と制約を共有 |
| ベンダー | 契約範囲、責任 | 成果物・役割を明確化 |
| 運用部門 | 保守、監視、障害対応 | 本番前から設計に参加させる |
科目B-1の特徴
科目B-1は90分で3問中2問を解答する記述式です。実際のプロジェクトに近い事例を読み、PMとしてどのように分析・判断・対応するかを短く記述します。
| 出題テーマ | 問われやすい内容 |
|---|---|
| 進捗 | 遅延原因、是正策、見通し |
| 品質 | 欠陥増加、レビュー、再発防止 |
| リスク | 識別、優先順位、対応 |
| 変更 | 影響分析、承認、計画変更 |
| 要員 | スキル不足、負荷、チーム形成 |
| ステークホルダー | 対立、合意形成、情報共有 |
| 調達 | 委託先遅延、契約、責任分界 |
B-1の解き方
- 設問を先に読む
- プロジェクトの目的と制約を確認する
- 問題が「原因」「対応」「効果」のどれを問うか確認する
- 本文の事実とPMの判断を分ける
- 本文中の根拠を使って短く答える
PMとしての行動理由を書く
「会議を開いた」「報告した」だけでは弱く、その行動によって何を判断・合意・解決するためだったのかまで意識します。
科目B-2は論述式
B-2は120分で2問中1問を選び、具体的なプロジェクト経験や想定事例をもとに論述します。PM試験最大の難所です。
論文の基本構成
| パート | 書く内容 |
|---|---|
| プロジェクト概要 | 目的、規模、期間、体制、自分の立場 |
| 背景・課題 | なぜ問題が起きたか |
| 分析 | 原因・影響・選択肢をどう判断したか |
| 対応 | 誰と何を実施したか |
| 合意 | ステークホルダーとどう調整したか |
| 結果 | 納期、品質、コスト等にどう影響したか |
| 評価 | 振り返りと改善 |
論文ネタは3〜4本準備する
| ネタ | 使いやすいテーマ |
|---|---|
| 要件変更 | スコープ、ステークホルダー、納期 |
| 品質問題 | 品質、進捗、再発防止 |
| 遅延 | スケジュール、要員、リスク |
| ベンダー問題 | 調達、契約、品質 |
| 新技術採用 | リスク、教育、試行 |
| 利用部門との対立 | 合意形成、要求管理 |
「失敗プロジェクト」は論文に使える?
使えます。ただし「失敗しました」で終わらせず、問題をどう認識し、どのように立て直し、何を学んだかを論理的に示す必要があります。
弱い書き方
開発が遅れたため、メンバーに残業を依頼して納期に間に合わせた。
強い書き方
設計レビューの再作業増加が遅延の主因と分析し、後続工程の要員追加だけでは品質悪化の恐れがあるため、欠陥原因を分類してレビュー観点を標準化し、重要機能の優先順位も利用部門と再合意した。
「残業・増員・会議」で解決する論文にしない
人を増やすだけでは立上がりコストが発生し、残業だけでは品質低下につながる場合があります。根本原因を分析し、管理上の打ち手を書くことが重要です。
アジャイル・ハイブリッド型プロジェクト
プロジェクト管理はウォーターフォールだけではありません。アジャイル開発では、短い反復で価値を届け、フィードバックを取り入れながら進めます。
| 観点 | ウォーターフォール | アジャイル |
|---|---|---|
| 要求 | 早期に詳細化 | 優先順位を付け継続更新 |
| 計画 | 全体計画重視 | 反復単位で詳細化 |
| 変更 | 正式な変更管理 | バックログで継続調整 |
| 利用者 | 節目で確認 | 頻繁なフィードバック |
| PMの役割 | 統合・計画・統制 | 環境整備・障害除去・調整 |
実務では、全体ガバナンスは従来型、開発はアジャイルというハイブリッド型もあります。方法論を目的化せず、プロジェクト特性に合わせて選ぶことが重要です。
難易度・合格率
PMは論述力と実務判断が必要な難関試験です。2025年度秋期は応募者13,540人、受験者8,511人、合格者1,219人、合格率14.3%、合格者平均年齢37.7歳でした。
| 年度・期 | 応募者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格者平均年齢 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年度 秋期 | 13,540人 | 8,511人 | 1,219人 | 14.3% | 37.7歳 |
勉強時間の目安
| 受験者タイプ | 目安 | 重点 |
|---|---|---|
| AP合格・PM未経験 | 300〜500時間 | 管理知識+論文 |
| PL経験あり | 220〜400時間 | 統合管理・論文 |
| PM経験1〜3年 | 160〜300時間 | IPA形式・論述 |
| PMO経験者 | 160〜300時間 | 現場判断・論文具体化 |
| PMP保有者 | 140〜280時間 | IPA固有形式・B対策 |
勉強方法
1. PM知識を体系化する
スコープ、進捗、コスト、品質、リスクなどを別々に暗記せず、変更が他領域へどう影響するかを考えます。
2. A-2で管理用語を固める
EVM、クリティカルパス、リスク対応、契約、品質指標など頻出テーマを問題演習で定着させます。
3. B-1は「本文根拠→判断」で解く
一般的なPM知識を自由に書くのではなく、問題文にある状況から最適な行動を判断します。
4. B-2論文を複数本書く
本番で120分以内に構成し、入力し、見直す必要があります。必ず時間を測って練習します。
5. 採点講評を読む
IPAの採点講評は、抽象的な答案や設問から外れた答案など、典型的な失点理由を理解するのに役立ちます。
6か月学習プラン
| 期間 | 学習内容 | 到達目標 |
|---|---|---|
| 1か月目 | PM基礎・A-2 | 管理領域の全体像を理解 |
| 2か月目 | 進捗・コスト・品質・リスク | 代表問題を解ける |
| 3か月目 | B-1過去問 | 90分で2問処理 |
| 4か月目 | 論文ネタ作成 | 3〜4本準備 |
| 5か月目 | B-2論文演習 | 120分で完答 |
| 6か月目 | 総合演習 | A/Bとも安定させる |
不合格になりやすいパターン
| 失敗 | 原因 | 改善 |
|---|---|---|
| 一般論を書く | 設問から外れる | 設問要求を見出し化して書く |
| 論文が抽象的 | 規模・数値がない | 人数、期間、予算、件数を具体化 |
| 自分の行動がない | 第三者視点の説明になる | PMとしての判断・合意・行動を書く |
| 結果だけ成功にする | 過程が不明 | 分析→対応→結果をつなげる |
| 論文練習不足 | 時間切れ | 120分通し演習を反復 |
科目A-1免除制度
他の高度試験や情報処理安全確保支援士試験など、IPAが定める条件を満たしている場合、科目A-1を免除できることがあります。
免除対象ならB-2論文へ時間を回す
PMではB-2論文の準備が合否へ大きく影響します。A-1免除を利用できる場合は、B-1/B-2へ学習時間を集中させると効率的です。
取得するメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 管理知識の体系化 | 経験則を体系的な管理手法へ整理できる |
| 上位職への準備 | PLからPMへの役割拡大に役立つ |
| 合意形成力 | 技術以外の組織・利害調整を考えられる |
| リスク管理 | 問題発生前の予防的管理を強化できる |
| ベンダー中立 | 特定製品に依存しないPM知識を学べる |
活かせる仕事
| 職種 | 活かせる業務 |
|---|---|
| プロジェクトマネージャ | 計画、統制、リスク、合意形成 |
| プロジェクトリーダー | チーム管理、進捗、品質 |
| PMO | 標準化、モニタリング、支援 |
| 社内SE | ベンダー管理、予算、利用部門調整 |
| ITコンサルタント | 変革プロジェクトの推進 |
| 管理職 | 複数プロジェクトの優先順位・資源配分 |
どんな人に向いている?
| タイプ | おすすめ度 | 理由 |
|---|---|---|
| 現役PM | 非常に高い | 実務と試験内容が直結 |
| PL | 高い | PMへのステップアップに向く |
| PMO | 高い | 管理体系を深められる |
| 社内SE | 高い | ベンダー・利用部門調整に活かせる |
| 若手開発者 | 中 | 実務経験が少ないと論文が難しい |
PMPとの違い
| 資格 | 特徴 | 違い |
|---|---|---|
| プロジェクトマネージャ試験 | 日本の国家試験 | ITプロジェクト事例・記述・論文を重視 |
| PMP | PMIの国際資格 | プロジェクトマネジメント体系・状況判断を広く評価 |
どちらが上という関係ではない
PM試験はITプロジェクトを題材とした記述・論述、PMPは国際的なPM体系と状況判断に強みがあります。実務環境によって両方を取得する価値があります。
ITストラテジスト・システムアーキテクトとの違い
| 資格 | 主な役割 | 中心テーマ |
|---|---|---|
| ITストラテジスト | 何を実現するか決める | 経営戦略・IT戦略 |
| システムアーキテクト | どういうシステムにするか決める | 要件・方式設計 |
| プロジェクトマネージャ | どう完成させるか管理する | 計画・統制・合意形成 |
2026〜2027年度の制度変更
現行のプロジェクトマネージャ試験制度は、2026年度後期の実施をもって終了予定です。2027年度から情報処理技術者試験は新しい8試験区分へ再編されます。
| 時期 | 変更 |
|---|---|
| 2025年度まで | ペーパー方式・秋期 |
| 2026年度 | CBT方式・後期 |
| 2026年度終了後 | 現行PM試験区分は終了予定 |
| 2027年度 | 新しい8試験区分へ移行予定 |
| 新制度 | プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験(仮称)へ高度マネジメント領域を再編予定 |
2027年度受験者は新しいマネジメント区分を確認
現行PMの名称・形式を前提に教材を選ばず、IPAが公表する新試験制度の正式名称、シラバス、サンプル問題を確認してください。
よくある質問
PM経験がなくても受験できますか?
受験資格に実務経験の条件はありません。ただしB-2論文では具体的なプロジェクト判断を書くため、経験が少ない場合はケーススタディを使って論文ネタを準備する必要があります。
PL経験だけでも合格できますか?
可能です。PL経験をもとに、プロジェクト全体の視点へ広げて論文を組み立てます。自分の担当範囲だけでなく、予算、リスク、ステークホルダー、全体最適を意識してください。
PMPを持っていれば簡単ですか?
PM知識では有利ですが、IPA特有のB-1記述とB-2論文への対策が必要です。
B-2論文は実話でないといけませんか?
重要なのは設問に沿って具体的で一貫したプロジェクト事例を書くことです。実経験をベースに再構成し、設問テーマに合う形へ準備する方法が現実的です。
失敗プロジェクトでも論文に使えますか?
使えます。失敗そのものではなく、問題をどう分析し、どう対応し、何を改善したかを具体的に示します。
技術に詳しくないと合格できませんか?
PMは技術専門試験ではありませんが、ITプロジェクトを管理するための基礎技術知識は必要です。A-1ではIT全般が出題されます。
独学で合格できますか?
可能です。IPAの過去問題・解答例・採点講評を使い、B-2論文を実際に複数本書くことが重要です。
合格に有効期限はありますか?
現行プロジェクトマネージャ試験の合格自体に有効期限はありません。
2027年度も同じ試験を受けられますか?
現行制度は2026年度で終了予定です。2027年度からは新試験制度へ移行するため、マネジメント系の新試験区分を確認してください。
プロジェクトマネージャ試験のまとめ
プロジェクトマネージャ試験は、計画を作るだけでなく、変化・対立・遅延・品質問題・リスクに直面したときに、プロジェクト全体を見て適切に判断できるかを評価する高度国家試験です。合格のポイントは、管理用語を暗記するだけでなく、B-1で問題文の状況から最適な行動を判断し、B-2ではPMとしての分析・合意・行動・結果を具体的なストーリーとして論述できるようにすることです。
情報確認:2026年10月
主な確認先:IPA「プロジェクトマネージャ試験」「応用情報技術者試験、高度試験、情報処理安全確保支援士試験」「令和7年度秋期試験 合格発表」「問題冊子・解答例・採点講評」「試験制度の見直しについて」。
