トレース技能検定

建築、機械、地図、デザインなどの図面を正確かつ美しく清書する技能を認定する文部科学省後援の公的資格です。 ​

級位:​1級から4級までの4段階があります。

■主催
(財)実務技能検定協会

受験資格と難易度

受験資格

  • 制限なし
    • 年齢、性別、学歴、実務経験に関係なく、どの級位からでも受験可能です。
    • 初めての受験でも 1級から挑戦 できます。

難易度

  • 1級(最難関)

    • 合格率:約36.1%
  • 2級(上級レベル)

    • 合格率:約38.5%
  • 3級(中級レベル)

    • 合格率:約70%
  • 4級(入門レベル)

    • 合格率:約77.3%

試験内容

実技試験と理論試験の2つで構成されており、各級ごとに求められるスキルレベルが異なります。

1級(最上位レベル)

試験時間

  • 実技試験:2時間30分
  • 理論試験:30分

試験内容

実技試験
  • 難易度:高度なトレース技術が求められる
  • 課題:
    • 図面の複雑な部分を正確に清書
    • 正しい線種、線の太さを使い分ける
    • 図面の完成度の高さ(美しさ・精密さ)
    • 図面の作図規格(JIS規格など)を遵守
理論試験
  • 試験範囲:
    • 製図に関するJIS規格
    • 図面の基本知識(製図記号、寸法記入法)
    • 製図機器やトレース材料に関する知識

2級(上級レベル)

試験時間

  • 実技試験:2時間30分
  • 理論試験:30分

試験内容

実技試験
  • 難易度:精密なトレース技術が必要
  • 課題:
    • 基本図面のトレース(線の正確さが求められる)
    • 各種線種(実線・破線・点線など)の明確な区別
    • 図面の美しさと見やすさ
理論試験
  • 試験範囲:
    • 製図の基本知識
    • 記号・寸法・尺度の基礎
    • トレース作業に関する機器・材料知識

3級(中級レベル)

試験時間

  • 実技試験:2時間30分
  • 理論試験:30分

試験内容

実技試験
  • 難易度:基礎的なトレース技術を試す
  • 課題:
    • 簡単な図面のトレース(機械・建築図面)
    • 基本的な線種(実線・破線・点線など)の使い分け
    • 図面の整理整頓(見やすさ)
理論試験
  • 試験範囲:
    • 製図の基礎知識
    • 簡単な記号・寸法の読み取り
    • トレース用具の基本的な知識

4級(入門レベル)

試験時間

  • 実技試験:2時間30分
  • 理論試験:30分

試験内容

実技試験
  • 難易度:初心者向けの基礎試験
  • 課題:
    • 単純な直線・曲線のトレース
    • 簡単な形状の描画(四角形・円など)
    • 一定の太さの線を正しく引けるか
理論試験
  • 試験範囲:
    • トレースの基本知識
    • 製図の基礎(用語・用具)
    • 簡単な図面の理解

まとめ

級位 難易度 実技試験 理論試験 合格率
1級 最難関(高度な製図技術) 精密な図面作成・完成度重視 JIS規格・製図知識 約36.1%
2級 上級(プロ向け) 基本図面の正確なトレース 製図の基本知識 約38.5%
3級 中級(基礎が必要) 簡単な図面のトレース 簡単な記号・寸法の理解 約70%
4級 初級(初心者向け) 直線・曲線のトレース 製図の基礎知識 約77.3%

1級・2級は 専門的な技術者向け で、実務経験者でも難易度が高い です。
3級・4級は 初心者でも学習すれば合格可能 ですが、3級以上はしっかりした対策が必要 です。

試験対策

実技試験対策

共通の対策

  • JIS規格を学ぶ
    • 製図のルール(線種、寸法記入、記号)を理解する
    • JIS製図の基本(JIS Z 8310など)を参照する
  • トレース技術を向上させる
    • 定規や製図器具を正しく使う
    • 一定の筆圧を保ち、線の太さを統一する
    • 線の交差点や端を綺麗に仕上げる
  • 試験時間を意識した練習
    • 制限時間内(2時間30分)で図面を完成させる
    • 過去問を解き、実際の試験と同じ環境で練習

級別の実技試験対策

1級(最難関)

対策ポイント

  • 精密な線引きができることが最重要
  • 図面の完成度・美しさ・精度が求められる
  • プロ向けの作図能力が必須(建築・機械系実務経験者向け)

練習方法

  • 高難度の製図課題をこなす
    • 市販の製図問題集(JIS製図基準に準拠したもの)を活用
  • JIS規格を厳密に守る
    • 寸法、線種、注記のルールを正確に適用
  • 1本の線を極限まで綺麗に引く訓練
    • 同じ線を繰り返し描き、精度を向上させる
  • 過去問を徹底的に解く
    • 時間配分を意識し、作業スピードを向上させる
2級(上級レベル)

対策ポイント

  • トレースの基本精度を高める
  • 線種を適切に使い分ける
  • 作図の美しさよりも正確さが重要

練習方法

  • 基本的な図面(機械・建築)を毎日練習
    • 線の正確さ、寸法記入、記号の使い方を徹底
  • 清書の練習
    • 下書きを作り、完成図を正確に仕上げる練習を行う
  • 時間内に作図を完成させる
    • 制限時間(2時間30分)を守る訓練を行う
  • 過去問演習
    • 公式の参考書・問題集を活用し、出題傾向を把握
3級(中級レベル)

対策ポイント

  • 基本的なトレース技術を身につける
  • 線の正確さと清書の基礎を習得
  • 時間内に課題を終えるスキルを磨く

練習方法

  • 直線・曲線の正確な描き方を練習
    • 定規・コンパスを正しく使う
    • 同じ線を何度も書いて、精度を上げる
  • 簡単な製図課題に慣れる
    • 基本的な建築・機械図面を手書きで練習
  • ミスを減らす
    • 線のズレやブレをなくす工夫をする
  • 過去問を繰り返し解く
    • 試験の出題傾向を把握し、時間配分を考える
4級(入門レベル)

対策ポイント

  • 基本的な線を綺麗に引けること
  • トレースの基本を理解すること
  • 試験時間内に課題を終わらせること

練習方法

  • 線をまっすぐ・均等に引く練習
    • 定規を使い、同じ線を何度も引く
  • 簡単な図形をトレース
    • 四角形、円、曲線の描き方を習得
  • 基本的な製図記号を覚える
    • JIS規格の基本記号を理解
  • 過去問を解き、試験形式に慣れる
    • 公式の問題集を使い、試験形式に慣れる

理論試験対策

共通の対策

  • 製図の基礎知識を暗記
    • JIS規格(記号、線種、尺度など)
    • 製図用具の知識(定規・コンパス・シャープペンなど)
    • 基本的な製図記号の意味を理解する
  • 問題集を解く
    • 公式の参考書・過去問を活用する
  • 1日15分、暗記学習を継続
    • 短時間でも毎日知識を積み上げる

取得後に出来ること

取得すると、製図や設計のスキルを証明できるため、建築・機械・土木・デザイン分野など幅広い業界で活躍できます。特に、CADオペレーターや設計補助の仕事に直結するため、就職・転職に有利です。

活躍できる業界

トレース技能を活かせる業界は多岐にわたります。取得後は、以下の分野での仕事が期待できます。

業界 仕事内容
建築業界 建築設計図の作成・清書、施工図の作成
機械設計業界 部品図・機械図のトレース、製図作業
土木・測量業界 道路・橋梁・都市計画の図面作成
インテリア・デザイン業界 インテリア設計図、家具デザインの製図
印刷・出版業界 図面やイラストをデジタル化し、DTPデザインに活用

トレース技術を活かすことで、建築・設計補助の専門職として働くチャンスが増えます。

取得後に目指せる職種

建築・機械・土木分野

建築CADオペレーター

  • 設計士の指示のもと、建築図面の作成・修正
  • 施工図や設備図の清書・加工
  • Jw_cad、AutoCAD、Revit などのソフトを使用

機械設計補助

  • 機械や部品の図面をトレース・修正
  • CADソフトを使い、製造工程に適した図面を作成
  • CATIA、SolidWorks などの3D CADソフトを活用

土木設計技術者

  • 道路や橋梁などのインフラ設計図を作成
  • 測量データをもとにした図面のトレース
  • GISやCIM関連の技術を習得するとさらに有利

インテリア・デザイン・DTP分野

インテリアデザイナー補助

  • 家具や内装のデザイン図を作成
  • 住宅・店舗設計のトレース作業を担当

DTPオペレーター

  • 図面やイラストのデジタル化
  • Adobe IllustratorやPhotoshopを使用した作図・編集

グラフィックデザイナー

  • トレース技術を活かし、建築パースやロゴを作成

取得後のキャリアアップ

CAD資格を取得し、スキルアップ

トレース技能検定を活かして、CADオペレーターとしてのスキルを伸ばすと、より多くの仕事に携われます。

  • CAD利用技術者試験(2級・1級)
    → AutoCAD、Jw_cad などのCADソフトのスキルを証明
  • BIM/CIM関連資格(Revit、ARCHICAD、InfraWorks)
    → 建築・土木の3D設計に対応できるようになる
  • 3D CAD資格(SolidWorks、Fusion 360)
    → 機械設計の分野での活躍が期待できる

上位資格を取得し、年収アップを目指す

トレース技能検定を取得後、さらに専門資格を取ることで、転職や昇進が有利になります。

追加資格 説明 キャリアメリット
CAD利用技術者試験 CADスキルの証明 CADオペレーターの市場価値向上
建築CAD検定 建築図面の作成技術を証明 建築設計の補助業務で有利
2級建築士 建築士の国家資格 設計業務が可能になり、年収アップ
機械設計技術者試験 機械設計の知識を証明 機械メーカーでの設計業務が可能
測量士補 土木・測量業界で役立つ資格 測量データを活用する仕事に就ける

特に、建築士や機械設計の資格と組み合わせると、専門職として高収入を目指せます。

取得後の収入・転職市場

トレース技能検定が評価される職種の年収

職種 平均年収(目安)
CADオペレーター 350万~500万円
建築設計補助 400万~600万円
機械設計補助 400万~650万円
土木設計技術者 450万~700万円
  • 未経験者のスタートラインは年収250万~350万円程度
  • 経験を積み、資格を追加取得すれば、500万円以上も可能
  • 建築士や機械設計士の資格を取得すると、700万円以上も狙える

転職市場での評価

トレース技能検定が評価される理由

  • 手描き製図+CADスキルがあると即戦力になれる
  • JIS規格を理解しているため、図面の品質管理ができる
  • 設計補助やCADオペレーターとしての基礎ができている

需要が高い業界

  • 建築設計事務所・ゼネコン
  • 機械メーカー(自動車・航空機・家電など)
  • 土木・測量コンサルタント
  • インテリア・デザイン事務所
  • 印刷・出版業界(DTP関連)

トレース技能検定は、製図の基礎スキルを証明できる資格のため、転職時に一定の評価を受けられます。特に、CAD資格と組み合わせると、採用の可能性がさらに高まります。

事務系資格一覧

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日本語コミュニケーション能力認定試験
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トレース技能検定

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