データベースに関する高度な専門知識と技術を持つことを証明する日本の国家資格試験です。
この試験は、データベースの設計・運用・管理に関する知識を問うもので、特に企業のシステムや大規模な情報管理を担当する技術者を対象としています。
データベースに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守業務に従事し、固有技術の専門家として、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う人の資格。
受験資格と難易度
難易度:★★★★
受験資格:特になし
受験データ
- 試験名: データベーススペシャリスト試験(DB)
- 実施機関: 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
- 試験形式:
- 午前試験(選択式): 基本的な知識に関する選択式問題
- 午後試験(記述式): 実務に即した応用的な問題
- 試験実施時期: 毎年春(4月)と秋(10月)の2回
- 受験資格: 特に制限はありませんが、データベースに関する基本的な知識や実務経験があることが望ましい。
【合格基準】
- 午前試験: 午前試験の得点が一定の基準(おおよそ60%)を超えていることが必要です。
- 午後試験: 午後試験の得点も一定の基準(おおよそ60%)を超えていなければなりません。
試験について
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
試験 時間 |
9:30~10:20 (50分) |
10:50~11:30 (40分) |
12:30~14:00 (90分) |
14:30~16:30 (120分) |
出題 形式 |
多肢選択式 (四肢択一) |
多肢選択式 (四肢択一) |
記述式 | 記述式 |
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
解答数 | 30問 | 25問 | 2問 | 1問 |
午前試験
午前試験は選択式の問題で、データベースに関する基本的な知識を問う内容です。出題範囲は以下の通りです:
- データベースの基礎: リレーショナルデータベース、エンティティ、リレーション、正規化、SQLの基本
- SQL(Structured Query Language): SELECT文、INSERT、UPDATE、DELETE文、結合、サブクエリなどのSQLの使い方
- データベース設計: 正規化、ER図(エンティティリレーション図)の作成、キー設計
- データベース管理システム(DBMS): トランザクション管理、ロック制御、データの整合性、インデックスなど
- セキュリティとバックアップ: データベースのセキュリティ対策、バックアップ手法、リカバリ
午後試験
午後試験は、実務的な内容に関する記述式問題で、データベースに関する深い理解と応用力が求められます。具体的な問題内容は以下の通りです:
- データベース設計: 実際の要件に基づくデータベース設計(ER図の作成、正規化)
- SQLの高度な利用: パフォーマンス向上を目的としたSQLのチューニングや最適化
- データベースの運用・管理: トランザクション処理、障害対応、データベースの監視とパフォーマンスチューニング
- データベースのセキュリティとバックアップ: セキュリティポリシーに基づくアクセス制御やバックアップの設計
こんな人にお勧め
- データベース管理者(DBA): データベースの設計、運用、パフォーマンスチューニング、バックアップ・リカバリなどを担当。
- データベース設計者: 大規模システムのためのデータベース設計や最適化を担当。
- データベースコンサルタント: クライアントの要件に応じて、最適なデータベース設計や運用方法を提案する。
- システムアーキテクト: システム全体のアーキテクチャ設計を行い、データベースの適切な配置や最適化を行う。