ITサービスマネージャ試験(SM)は、利用者や顧客のニーズを踏まえ、安全性・信頼性・可用性の高いITサービスを継続的に提供し、改善していく能力を評価する高度国家試験です。障害対応だけでなく、SLA、インシデント管理、問題管理、変更管理、構成管理、可用性、キャパシティ、サービス継続、セキュリティ、委託先管理、継続的改善まで幅広く問われます。
ITサービスマネージャ試験を30秒で確認
- ITサービス運用・改善の専門人材向け高度国家試験
- 2026年度はCBT方式・前期試験として実施
- 科目A-1:50分30問、A-2:40分25問
- 科目B-1:90分・3問中2問、B-2:120分・2問中1問
- B-2は論述式で、実際のサービス管理経験や想定事例を具体的に論じる
- 2025年度春期の合格率は14.7%
- SLA、障害、問題、変更、構成、可用性、継続性、改善が重要
- 現行制度は2026年度で終了し、2027年度から新試験制度へ移行予定
| 資格名 | ITサービスマネージャ試験 |
|---|---|
| 略号 | SM |
| 英語名称 | Information Technology Service Manager Examination |
| 資格種別 | 国家試験 |
| 実施団体 | 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) |
| 位置づけ | 高度試験・レベル4相当 |
| 2026年度方式 | CBT方式・前期 |
| 受験資格 | 制限なし |
| 受験手数料 | 7,500円(税込) |
| 主な対象 | 運用責任者、ITサービスマネージャ、SRE、社内SE、運用設計・サービス改善担当 |
ITサービスマネージャ試験とは
ITサービスマネージャ試験は、顧客や利用者に安定したITサービスを提供し、その価値を継続的に高めるためのマネジメント能力を評価します。
IPAは、顧客ニーズを踏まえ、日々の継続的改善を通じて安全性と信頼性の高いITサービスを提供し、IT投資効果を最大化できるITサービスマネージャを目指す人に適した試験としています。
そのため、単なるオペレーションや障害対応の知識だけでは不十分です。サービスレベルを定義し、利用状況を測定し、障害や問題を分析し、変更を安全に実施し、継続的に改善するまでの一連の流れを理解する必要があります。
SMは「運用保守担当者の資格」だけではない
重要なのは、運用を通じて事業価値を守り、高めることです。利用者満足、可用性、コスト、リスク、変更速度など複数の観点からサービスを管理します。
試験概要
| 科目 | 時間 | 形式 | 出題数 | 解答数 |
|---|---|---|---|---|
| 科目A-1 | 50分 | 四肢択一 | 30問 | 30問 |
| 科目A-2 | 40分 | 四肢択一 | 25問 | 25問 |
| 科目B-1 | 90分 | 記述式 | 3問 | 2問 |
| 科目B-2 | 120分 | 論述式 | 2問 | 1問 |
2026年度からCBT方式へ移行し、従来の午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱは、科目A-1・A-2・B-1・B-2へ名称変更されています。
2026年度前期の実施期間
| 申込受付 | 2026年10月6日10時〜10月24日17時 |
|---|---|
| 科目A-1・A-2 | 2026年10月17日〜10月27日 |
| 科目B-1・B-2 | 2026年11月11日〜11月23日 |
| 特別措置試験 | 2026年11月14日予定 |
科目A群とB群は別日になる可能性がある
CBT方式ではA群とB群が別期間に実施されます。申込み時に両方を予約するため、会場・日程の確保も含めて受験計画を立ててください。
科目A-1の特徴
科目A-1は高度試験共通のIT全般知識を問います。サービス管理が中心の受験者でも、ネットワーク、DB、セキュリティ、開発、経営などの基礎を落とさないことが重要です。
| 分野 | 主な内容 | 対策 |
|---|---|---|
| 基礎理論 | アルゴリズム、統計、論理 | 頻出問題を反復 |
| コンピュータ | OS、仮想化、クラウド | 運用設計と関連付ける |
| ネットワーク | TCP/IP、冗長化、通信 | 障害切り分けを意識 |
| データベース | DB基礎、障害、バックアップ | 可用性と結び付ける |
| セキュリティ | 認証、脅威、リスク | サービス運用上の統制を意識 |
| マネジメント | PM、サービス管理 | 得点源にする |
| ストラテジ | 経営、法務、投資 | サービス価値と結び付ける |
科目A-2で問われる専門知識
科目A-2はITサービスマネジメント分野が中心です。各管理プロセスを単独で覚えるのではなく、相互関係を理解することが重要です。
| テーマ | 主な内容 | 重要ポイント |
|---|---|---|
| サービスレベル | SLA、SLM、指標、報告 | 顧客期待と測定可能性 |
| インシデント | 復旧、優先度、エスカレーション | 根本原因調査より早期復旧 |
| 問題管理 | 根本原因、既知の誤り、再発防止 | インシデントとの違い |
| 変更管理 | 評価、承認、実施、レビュー | 変更速度とリスクの両立 |
| 構成管理 | CI、関係、構成情報 | 影響分析に使える品質 |
| 可用性管理 | 稼働率、冗長化、MTBF/MTTR | 事業要求に合う目標 |
| 容量・性能 | 需要予測、資源、しきい値 | 将来需要も考慮 |
| 継続性 | BCP、DR、RTO/RPO | 優先業務と復旧目標 |
| 情報セキュリティ | アクセス、監視、インシデント | サービス運用に統合 |
| 継続的改善 | KPI、分析、改善計画 | 改善効果を測定 |
SLAとサービスレベル管理
SLA(Service Level Agreement)は、サービス提供者と顧客の間で合意したサービス水準です。単に「高品質を目指す」とするのではなく、利用者と提供側が同じ基準で評価できるようにします。
| 指標例 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 可用性 | 月間稼働率99.9%等 | 計画停止を含むか明確化 |
| 応答時間 | 95%を2秒以内等 | 測定地点と条件を明確化 |
| 復旧時間 | 重大障害4時間以内等 | 優先度定義が必要 |
| 問合せ応答 | 初回回答1時間以内等 | 営業時間との関係 |
| 処理能力 | 1時間あたり処理件数等 | ピーク条件を考慮 |
SLAは「厳しいほど良い」わけではない
高すぎる目標はコストを増大させます。事業影響と費用のバランスを取り、顧客にとって価値のあるサービス水準を設定します。
インシデント管理
インシデント管理の目的は、サービスをできるだけ早く正常な状態へ戻し、事業への影響を最小化することです。根本原因の追究より、まず復旧を優先します。
| 段階 | 主な対応 |
|---|---|
| 検知 | 監視、利用者通報、アラート |
| 記録 | 症状、時刻、影響、担当 |
| 分類・優先度 | 影響度×緊急度で判断 |
| 初期診断 | FAQ、既知の誤り、一次切り分け |
| エスカレーション | 専門担当・管理者へ移管 |
| 復旧 | 回避策、切戻し、再起動等 |
| クローズ | 復旧確認、記録完了 |
重大インシデント
事業影響が大きい障害では、通常フローより強い指揮体制を取り、技術対応だけでなく経営層・利用部門への報告や対外説明も必要になることがあります。
障害対応中に原因調査へ集中しすぎない
利用者影響が大きい場合は、完全な原因特定よりも、切替や回避策でサービスを早期復旧する方が優先されます。根本原因は問題管理で追究します。
問題管理
問題管理は、複数のインシデントの背後にある根本原因を特定し、再発を防止する活動です。
| インシデント管理 | 問題管理 |
|---|---|
| 目的は早期復旧 | 目的は根本原因除去・再発防止 |
| 利用者影響を最小化 | 再発頻度・恒久対策を重視 |
| 回避策でもよい | 恒久対策を検討 |
| 発生中の事象を扱う | 傾向分析も扱う |
既知の誤りとワークアラウンド
原因が特定されていて恒久対策が未実施の場合、既知の誤りとして管理し、回避策をサービスデスクと共有することで、再発時の復旧時間を短縮できます。
変更管理
変更管理では、新機能追加、パッチ、設定変更、インフラ更改などを、安全かつ効率的に実施します。
| 変更時の確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | なぜ変更が必要か |
| 影響 | どのサービス・CIへ影響するか |
| リスク | 失敗時の影響と発生可能性 |
| テスト | 本番前に何を検証するか |
| 切戻し | 失敗時に元へ戻せるか |
| 周知 | 利用者・関係者へいつ伝えるか |
| 事後評価 | 期待した結果になったか |
変更を減らすことが目的ではない
変更を止めれば障害は減るかもしれませんが、サービス価値も向上しません。適切な評価・自動化・テスト・切戻し設計によって、安全に変更速度を上げることが重要です。
構成管理
構成管理では、サーバー、アプリケーション、ネットワーク、DB、契約、サービスなど、管理対象となる構成アイテム(CI)とその関係を把握します。
構成情報が役立つ場面
| 場面 | 活用 |
|---|---|
| 障害 | 影響するサービスや機器を特定 |
| 変更 | 依存関係を調べ影響分析 |
| セキュリティ | 脆弱な資産の所在確認 |
| 監査 | 実構成と承認済み構成を照合 |
| 資産管理 | ライセンス・保守期限の確認 |
可用性管理
可用性管理では、サービスが必要なときに利用できる状態を維持します。単に冗長化するのではなく、事業要求に合った可用性を設計します。
| 指標 | 意味 |
|---|---|
| MTBF | 平均故障間隔 |
| MTTR | 平均修復時間 |
| 稼働率 | 利用可能だった時間の割合 |
| RTO | 目標復旧時間 |
| RPO | 許容できるデータ損失時点 |
単一障害点を見つける
サーバーを二重化していても、電源、ネットワーク、ロードバランサ、認証基盤、DNSなどが単一障害点になっている場合があります。サービス全体の依存関係を見て判断します。
ITサービス継続性管理
大規模災害、データセンター停止、ランサムウェアなど重大事象が起きても、重要業務を継続または早期復旧できるよう準備します。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 重要業務 | 優先して復旧すべきサービス |
| RTO | 何時間以内に復旧するか |
| RPO | どの時点までデータを戻せればよいか |
| 代替手段 | DRサイト、クラウド、手作業等 |
| 訓練 | 計画が実際に機能するか確認 |
キャパシティ・性能管理
サービスの利用量は一定ではありません。新規利用者、キャンペーン、事業成長、データ増加などを考慮し、将来必要になる処理能力を予測します。
| 監視対象 | 例 |
|---|---|
| CPU | 使用率、待ち時間 |
| メモリ | 使用量、スワップ |
| ストレージ | 容量、IOPS、遅延 |
| ネットワーク | 帯域、損失、遅延 |
| アプリ | 応答時間、スループット |
| DB | 接続、ロック、クエリ時間 |
継続的改善
ITサービスは一度設計したら終わりではありません。利用者の変化、事業環境、技術、障害傾向を踏まえて改善を続けます。
改善の基本サイクル
- 目的とKPIを決める
- 現状を測定する
- ギャップと原因を分析する
- 改善案を優先順位付けする
- 実施する
- 効果を測定する
- 標準化または追加改善する
「改善した」ではなく数字で示す
例えば、重大障害件数を月5件から2件、平均復旧時間を90分から40分、変更失敗率を12%から5%へ下げるなど、改善前後を比較できる指標を設定します。
科目B-1の特徴
科目B-1は90分で3問中2問を解答する記述式です。運用現場の事例を読み、障害、変更、改善、委託、SLAなどについて、サービスマネージャとして適切な判断を記述します。
| 出題テーマ | 問われやすい内容 |
|---|---|
| インシデント | 優先度、復旧、エスカレーション |
| 問題管理 | 根本原因、再発防止 |
| 変更 | 影響分析、承認、切戻し |
| SLA | サービス水準、測定、報告 |
| 可用性 | 障害傾向、冗長化、復旧 |
| 委託先 | 責任分界、契約、品質管理 |
| 改善 | KPI、原因分析、改善策 |
B-1の解き方
- 設問を先に確認する
- 利用者影響と事業影響を確認する
- 復旧・原因分析・改善を区別する
- 関係者と責任分界を整理する
- 本文の数値や条件を根拠に答える
「とにかく再発防止」ではなく段階を分ける
障害発生中は早期復旧、その後に問題管理で根本原因を分析し、変更管理を通して恒久対策を実施するという流れを意識します。
科目B-2は論述式
科目B-2は120分で2問中1問を選び、具体的なITサービス管理事例を論述します。単なる用語説明ではなく、自分がどのように分析し、判断し、関係者を調整し、改善したかを書く必要があります。
論文の基本構成
| パート | 書く内容 |
|---|---|
| サービス概要 | 利用者、規模、業務、重要性 |
| 課題 | 障害、品質、コスト、利用者不満等 |
| 分析 | 原因・影響・優先順位 |
| 対応 | 実施した管理・技術・組織施策 |
| 調整 | 利用部門、開発、ベンダーとの合意 |
| 結果 | KPI・SLA・品質の変化 |
| 改善 | 残課題と次の施策 |
準備しておきたい論文ネタ
| ネタ | 展開しやすいテーマ |
|---|---|
| 重大障害 | インシデント、問題、可用性 |
| サービス改善 | SLA、KPI、継続的改善 |
| システム更改 | 変更、移行、構成管理 |
| クラウド移行 | 可用性、コスト、責任分界 |
| 運用委託 | 契約、SLA、ベンダー管理 |
| 自動化 | 効率、品質、変更速度 |
弱い書き方
障害が多かったので監視を強化した。
強い書き方
月平均6件発生していた夜間障害のうち4件がディスク容量枯渇に起因していたため、容量増加率から7日前に警告するしきい値監視を追加し、運用手順に事前増設判断を組み込んだ。
ITILとの違い
ITILはITサービスマネジメントのベストプラクティスを体系化したフレームワークで、ITサービスマネージャ試験は日本の国家試験です。両者は競合するものではなく、学習内容に重なる部分があります。
| 項目 | ITサービスマネージャ試験 | ITIL |
|---|---|---|
| 位置づけ | 国家試験 | 国際的なITSMベストプラクティス |
| 評価 | 知識+記述+論述 | 認定レベルに応じた知識評価 |
| 対象 | 上級ITサービス管理人材 | ITSMに関わる幅広い実務者 |
| 特徴 | 実務事例と論文が重要 | 共通概念・プラクティスを体系化 |
ITIL経験者でもB対策は別に必要
ITILの知識はA-2や管理概念で役立ちますが、IPA特有の長文読解・記述・論文へ慣れる必要があります。
SREとの関係
SREは、ソフトウェア工学の考え方を運用へ適用し、信頼性と開発速度の両立を図るアプローチです。SM試験で扱う可用性、性能、障害、変更、継続的改善と重なる部分があります。
| 観点 | ITサービスマネジメント | SRE |
|---|---|---|
| サービス目標 | SLA等 | SLI/SLO等 |
| 障害 | インシデント・問題管理 | インシデント対応・ポストモーテム |
| 変更 | 変更管理 | 自動化・CI/CD・段階展開 |
| 改善 | 継続的改善 | トイル削減・自動化 |
難易度・合格率
SMは、サービス管理知識に加えて記述・論述が必要な難関試験です。2025年度春期は、応募者2,898人、受験者2,002人、合格者295人、合格率14.7%、合格者平均年齢40.0歳でした。
| 年度・期 | 応募者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格者平均年齢 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年度 春期 | 2,898人 | 2,002人 | 295人 | 14.7% | 40.0歳 |
勉強時間の目安
| 受験者タイプ | 目安 | 重点 |
|---|---|---|
| AP合格・運用未経験 | 300〜500時間 | ITSM基礎+論文 |
| 運用経験1〜3年 | 220〜400時間 | 体系化+B対策 |
| 運用責任者 | 160〜300時間 | IPA形式・論述 |
| SRE/クラウド運用 | 180〜320時間 | 管理プロセス・論文 |
| ITIL経験者 | 150〜280時間 | IPA用語・記述・論文 |
勉強方法
1. 管理プロセスの目的を区別する
インシデント、問題、変更、構成などを「何のための管理か」で整理します。
2. サービス全体で考える
個別機器の障害ではなく、その障害がどのサービス・利用者・業務へ影響するかを考えます。
3. KPIを数値で考える
MTTR、可用性、変更失敗率、問合せ件数、SLA達成率など、管理活動を数字で評価する習慣を付けます。
4. B-1は設問要求から読む
問題文の事実から原因・対応・効果を整理します。
5. B-2論文は実際に書く
120分以内で、サービス概要・課題・判断・施策・結果まで書き切る練習をします。
6か月学習プラン
| 期間 | 学習内容 | 到達目標 |
|---|---|---|
| 1か月目 | ITSM全体像・SLA | 主要管理目的を説明できる |
| 2か月目 | インシデント・問題・変更・構成 | 各管理の違いを整理 |
| 3か月目 | 可用性・継続性・性能・委託 | 事業要求と結び付ける |
| 4か月目 | B-1過去問 | 90分で2問処理 |
| 5か月目 | B-2論文 | 3本程度のネタを準備 |
| 6か月目 | 総合演習 | 本番時間で完答 |
不合格になりやすいパターン
| 失敗 | 原因 | 改善 |
|---|---|---|
| 障害対応だけに偏る | サービス全体を見ていない | SLA・改善・コストも考える |
| ITIL用語の暗記 | 実務判断ができない | 事例で使い分ける |
| 論文が抽象的 | 数値・規模がない | KPI、件数、時間を具体化 |
| 技術説明に寄りすぎる | マネジメント行動がない | 判断・合意・管理を中心に書く |
| B-2を直前開始 | 文章構成に慣れない | 早期から月1本書く |
科目A-1免除制度
他の高度試験や情報処理安全確保支援士試験など、IPAが定める条件を満たしている場合、科目A-1を免除できることがあります。
免除対象者はB-2論文へ時間を配分
SMではB-1/B-2対策の比重が大きいため、A-1免除を使える人はサービス事例の分析と論文練習へ時間を回すと効率的です。
取得するメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 運用知識の体系化 | 経験則をサービス管理として整理できる |
| 事業視点 | 障害だけでなく利用者・事業価値を見られる |
| 改善力 | KPIを使った継続的改善を設計できる |
| 上位職への準備 | 運用リーダー・サービス責任者と相性がよい |
| ベンダー管理 | SLA・契約・責任分界を整理できる |
活かせる仕事
| 職種 | 活かせる業務 |
|---|---|
| ITサービスマネージャ | SLA、品質、改善、予算 |
| 運用責任者 | 障害、変更、可用性、継続性 |
| 社内SE | 利用部門・ベンダー調整 |
| SRE | 信頼性、障害、変更、自動化 |
| クラウド運用 | 可用性、監視、コスト、責任分界 |
| PMO/管理職 | 複数サービスの品質・リスク管理 |
どんな人に向いている?
| タイプ | おすすめ度 | 理由 |
|---|---|---|
| 運用責任者 | 非常に高い | 実務と直結 |
| 社内SE | 高い | 利用部門・ベンダー調整に活かせる |
| SRE | 高い | 信頼性管理を体系化できる |
| ITIL経験者 | 高い | 知識を実務判断へ発展できる |
| 開発のみ経験 | 中 | 運用・サービス視点の補強が必要 |
PM・SAとの違い
| 資格 | 主な役割 | 中心テーマ |
|---|---|---|
| システムアーキテクト | システムを設計する | 要件・方式・非機能 |
| プロジェクトマネージャ | プロジェクトを完成させる | 計画・進捗・品質・リスク |
| ITサービスマネージャ | サービスを安定提供・改善する | SLA・障害・変更・継続的改善 |
2026〜2027年度の制度変更
現行のITサービスマネージャ試験は、2026年度の実施をもって終了予定です。2027年度から、応用情報・高度試験は新しいプロフェッショナルデジタルスキル試験へ再編されます。
| 時期 | 変更 |
|---|---|
| 2025年度まで | ペーパー方式 |
| 2026年度 | CBT方式・前期 |
| 2026年度終了後 | 現行SM試験区分は終了予定 |
| 2027年度夏〜秋頃 | プロフェッショナルデジタルスキル試験等へ移行予定 |
| 新制度 | マネジメント・データAI・システムの大括り区分へ再編予定 |
2027年度は「ITサービスマネージャ」という旧区分名だけで教材を選ばない
新制度では従来の応用情報・高度試験を大括り化し、マネジメント、データ・AI、システムの3領域へ再編する予定です。受験年度の正式な試験区分、シラバス、サンプル問題を確認してください。
よくある質問
運用経験がなくても受験できますか?
受験資格に実務経験の条件はありません。ただしB-2では具体的なサービス管理事例を書くため、経験が少ない場合はケーススタディで論文ネタを準備する必要があります。
ITILを持っていれば簡単ですか?
管理概念の理解では有利ですが、IPA特有のA科目、B-1記述、B-2論述対策が必要です。
SREにも役立ちますか?
役立ちます。可用性、障害管理、変更、継続的改善など、SREと共通するテーマが多くあります。
サービスデスク担当でも受験できますか?
受験できます。将来、運用リーダーやサービス責任者へ進む場合、インシデント以外の問題・変更・構成・SLAなどを広げて学ぶと効果的です。
B-2論文は実話でないといけませんか?
重要なのは設問に沿った具体的で一貫したサービス事例を書くことです。実経験を基に再構成して準備する方法が一般的です。
障害経験が少なくても論文を書けますか?
重大障害だけが題材ではありません。SLA改善、変更管理、委託、可用性、サービス改善なども論文テーマとして準備できます。
独学で合格できますか?
可能です。IPAの過去問題、解答例、採点講評を使い、B-1/B-2を実際に解くことが重要です。
2027年度も同じ試験を受けられますか?
現行制度は2026年度で終了予定です。2027年度から新試験制度へ移行するため、マネジメント領域の新試験区分を確認してください。
ITサービスマネージャ試験のまとめ
ITサービスマネージャ試験は、障害対応だけでなく、SLA、問題、変更、構成、可用性、継続性、性能、委託、改善までを横断して、ITサービスの価値を継続的に高める力を評価する高度国家試験です。合格のポイントは、管理用語を暗記するだけでなく、利用者・事業影響を考え、B-1では本文に基づいて判断し、B-2では自分の分析・合意・改善・成果を具体的に論述できるようにすることです。
情報確認:2026年10月
主な確認先:IPA「ITサービスマネージャ試験」「令和8年度前期試験について」「令和7年度春期試験 合格発表」「試験制度の見直しについて」「問題冊子・解答例・採点講評」。
